20世紀少年「ともだち」の正体は誰?カツマタとフクベエの謎

浦沢直樹氏による名作『20世紀少年』は、その壮大なストーリーと緻密な伏線で多くの読者を魅了しました。

しかし、物語の最大の謎である「ともだち」の正体については、非常に複雑で「結局誰だったの?」と混乱している方も多いのではないでしょうか。

特に、「フクベエだと思っていたらカツマタ君だった」という展開や、原作と映画版の違いが、議論を呼んでいます。

この記事では、『20世紀少年』の「ともだち」の正体は誰なのか、その目的は何がしたかったのか、そしてなぜ最終回が「ひどい」とまで言われるのか、カツマタとフクベエの謎を徹底的に解説します。

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目次

【ネタバレ】20世紀少年「ともだち」の正体は誰?

結論:「ともだち」の真の正体はカツマタ君

結論から言うと、『20世紀少年』における「ともだち」の真の正体は、ケンヂの同級生であったカツマタ君です。

物語の終盤、ケンヂ自身が「お前、カツマタくんだろ」と問いかけるシーンで、長年の謎が明かされます。

カツマタ君は、少年時代に存在を無視され、「死んだことにされた」という深い心の傷を負った人物です。

なぜフクベエが「ともだち」だと思われていたのか?

物語の中盤まで、「ともだち」の正体はフクベエ(服部)であると読者の誰もが信じていました。

実際に、理科室でヤマネに射殺され、オッチョがその素顔を確認した「ともだち」はフクベエでした。

(※ただし、これは後に影武者であった、あるいは原作版での展開と解釈されます)。

また、同窓会でケンヂたちの前に現れた際も、彼はフクベエとして振る舞っていました。

このように、フクベエこそが黒幕であるというミスリードが、物語の核心的なトリックとなっていたのです。

忍者ハットリくんのお面は服部(フクベエ)を連想させるミスリード

「ともだち」が初期につけていた忍者ハットリくんのお面も、巧妙な伏線でした。

「ハットリ」という名前が、フクベエの本名である「服部(はっとり)」を強く連想させます。

読者はこのお面を見て、「ともだち=服部(フクベエ)」という印象を無意識のうちに刷り込まれていました。

しかし、これもまた、真の正体であるカツマタ君から目をそらすための壮大なミスリードの一つだったのです。

「ともだち」の正体がややこしい理由:原作・完全版・映画版での違い

【原作(単行本)】初代ともだち(フクベエ)→二代目(カツマタ)という展開

2007年に完結した原作(単行本)版では、「ともだち」は一人ではありませんでした。

当初、「ともだち」として組織を率いていたのはフクベエでした。

しかし、フクベエが理科室でヤマネに射殺された後、カツマタ君がフクベエの顔に整形し、「二代目ともだち」として復活・暗躍した、というのが当時の解釈でした。

【完全版】「フクベエは小学生時代に死亡」設定が変更され、最初からカツマタに

その後発売された「完全版」では、物語の根幹に関わる設定変更(あるいは詳細な補足)が加えられました。

完全版では、「フクベエ本人は小学校卒業後の春休みにすでに死亡していた」ことが明かされます。

これにより、理科室で死んだのは影武者であり、「ともだち」は最初から最後までカツマタ君ただ一人であった、という解釈が公式となりました。

【映画版】「ともだち」はカツマタ一人に一本化されている

3部作で公開された実写映画版では、さらに設定がシンプルに整理されています。

映画版では、フクベエは小学5年生の時に死亡しており、同窓会でケンヂたちの前に現れた人物は、フクベエを名乗るカツマタ君であったとはっきり描かれました。

物語を分かりやすくするため、「ともだち」=カツマタ君という構図に一本化されています。

作者が語った「ともだちは最初からカツマタ一人」の真相

この混乱について、原作者の浦沢直樹氏はインタビューなどで「“ともだち”は最初から最後までカツマタただ一人」であったと語っています。

フクベエと思わせる描写はすべてミスリードであり、読者がフクベエだと思い込んでいた人物も、実際にはカツマタ君が演じていた(あるいは影武者だった)というのが真相のようです。

この設定の違いが、「ともだち」の正体をややこしくしている最大の原因です。

「ともだち」の真の目的は?結局何がしたかったのか

最大の動機は「ケンヂくん、あそびましょ」という承認欲求

「ともだち」が世界征服や人類滅亡を企てた真の目的は、一言でいえば「ケンヂと遊びたかった」という、歪んだ承認欲求です。

少年時代、誰からも相手にされず、存在を忘れられていたカツマタ君にとって、ケンヂは唯一自分を認識してくれるかもしれない「ともだち」候補でした。

彼が起こした一連の事件は、ケンヂに「正義の味方」を演じさせ、自分と遊んでもらうための、あまりにも壮大な「ごっこ遊び」だったのです。

すべての始まり:駄菓子屋の万引き冤罪(えんざい)事件

カツマタ君の心を決定的に歪めたのが、小学5年生の夏に起きた「駄菓子屋のバッジ万引き事件」です。

本当の万引き犯はケンヂでしたが、名乗り出なかったために、その場にいたカツマタ君が犯人扱いされてしまいます。

この冤罪事件と、直後のフクベエによる「お前は今日で死にました」という言葉が、彼を「存在しない人間」へと追い込みました。

フクベエの「しんよげんの書」を乗っ取り、世界征服ごっこを計画

カツマタ君は、フクベエが作成した「しんよげんの書」の存在を知り、それを乗っ取ります。

ケンヂたちの「よげんの書」をベースに、より破壊的な内容が加えられた「しんよげんの書」は、彼の復讐劇のシナリオとなりました。

フクベエの思想に憧れつつも、それを超える形で世界を動かし、ケンヂを自分の舞台に引きずり出すことを計画したのです。

「僕こそが20世紀少年だ」というタイトルの本当の意味

作中で「ともだち」が「僕こそが20世紀少年だ」と語るシーンがあります。

これは、ケンヂたちが「20世紀」に夢や希望を抱いて成長した「表」の少年たちであるのに対し、自分はその「20世紀」の影で、誰にも記憶されずに「死んだことにされた」存在である、という強烈な皮肉と自己主張です。

20世紀の夢の裏で生まれた歪みそのものが、自分(カツマタ)であるという意味が込められています。

なぜ『20世紀少年』の最終回は「ひどい」と批判されるのか?

理由1:「カツマタって誰?」読者が納得できなかった最大の理由

最終回が「ひどい」とまで言われてしまう最大の理由は、黒幕が「カツマタ君」だったことへの肩透かし感です。

カツマタ君は、物語の終盤まで名前すらほとんど登場しない、読者にとって「記憶にないキャラクター」でした。

あれほど壮大な物語の犯人が、急に出てきたような印象の薄い人物だったため、「誰それ?」という戸惑いが「ひどい」という評価に繋がったのです。

理由2:フクベエ=黒幕という強烈な印象からの肩透かし

物語の多くを使い、「ともだち」=フクベエであるという印象が強烈に描かれてきました。

フクベエの持つカリスマ性や歪んだ思想こそが物語の原動力だと信じていた読者にとって、終盤で「実はカツマタ君でした」と明かされても、納得感が得られにくかったのです。

フクベエという強烈な悪役像を期待していた分、カツマタ君の動機(ケンヂと遊びたい)が稚拙に感じられた、という側面もあります。

理由3:多くの伏線が未回収のまま終わったという不満

『20世紀少年』は、作中に無数の伏線が散りばめられていますが、そのすべてが明確に回収されたわけではありません。

例えば、「ドンキーが見たもの」の詳細や、サダキヨの動向、理科室の首吊りのトリックの詳細など、曖昧なまま終わった部分も多く残されています。

読者がそれぞれに考察する「余白」とも言えますが、スッキリとした結末を期待していた読者からは「投げっぱなしだ」という不満の声が上がりました。

カツマタ君とは何者?フクベエとの関係性【人物相関図】

カツマタとフクベエの関係(双子説は本当か?)

カツマタ君とフクベエの顔が酷似していることから、「二人は双子だったのではないか」という考察が根強くあります。

しかし、作中で二人が双子であると明言されたことは一度もありません。

名字も「勝俣(カツマタ)」と「服部(フクベエ)」で異なります。

双子説は、あくまで読者の考察の一つであり、公式設定ではありません。

「カツマタの顔」の謎:なぜフクベエにそっくりだったのか

二人の顔がそっくりだった理由も、作中では明確に説明されていません。

原作版の展開(カツマタがフクベエの顔に整形した)を採用するなら説明がつきます。

一方で、完全版や映画版のように「最初からカツマタだった」とする場合、「顔が似ている他人だった」あるいは「カツマタがフクベエのイメージを真似るうちに、周囲が誤認した」と解釈できます。

「ともだち」の素顔を見た人物が「誰の顔でもないようだ」と語るシーンもあり、カツマタの顔自体が非常に印象の薄いものだった可能性も示唆されています。

サダキヨの役割:もう一人のお面の子の正体

サダキヨもまた、カツマタと同じくナショナルキッドのお面をかぶっていた少年です。

彼はカツマタの「ともだち」であり、フクベエの「しんよげんの書」の存在も知っていました。

サダキヨは「ともだち」の正体を知る重要な人物であり、カツマタ(ともだち)の指示で動く実行犯の一人として利用されていました。

彼もお面をかぶっていたため、読者の混乱を誘う要因となりました。

ヤマネの役割:「しんよげんの書」と理科室での行動

ヤマネは、フクベエと共に「しんよげんの書」を作成した、数少ない初期メンバーの一人です。

彼はフクベエの思想に心酔していましたが、後に「ともだち」が暴走していくことに恐怖を覚えます。

原作(単行本)版において、理科室でフクベエ(初代ともだち)を射殺したのはヤマネです。

彼は「ともだち」の計画の始まりと終わりに深く関わる、重要なキーパーソンでした。

まとめ:20世紀少年 ともだち の正体を徹底解説

『20世紀少年』の「ともだち」の正体は、非常に複雑な背景を持っていますが、最終的な答えはカツマタ君です。

物語が複雑になったのは、原作、完全版、映画版で設定が異なる点や、フクベEという強力なミスリードが存在したためです。

「ともだち」の目的は、少年時代の冤罪や孤独から生まれた「ケンヂと遊びたい」という歪んだ承認欲求でした。

最終回が「ひどい」と言われるのは、読者の記憶にないカツマタ君が黒幕だったことへの戸惑いや、伏線未回収への不満が主な理由です。

しかし、その「スッキリしない結末」こそが、少年時代の過ちと向き合うという作品の重いテーマを際立たせているとも言えるでしょう。

この記事で解説したポイントを胸に、もう一度『20世紀少年』を読み返すと、新たな発見があるかもしれません。

  • 『20世紀少年』の「ともだち」の真の正体はカツマタ君である
  • 当初はフクベエ(服部)が黒幕だと思われていた
  • 忍者ハットリくんのお面は「服部」を連想させるミスリードであった
  • 原作(単行本)ではフクベエ(初代)→カツマタ(二代目)という説が有力だった
  • 完全版と映画版では「ともだち」は最初からカツマタ一人に統一された
  • 「ともだち」の目的は「ケンヂと遊びたい」という承認欲求であった
  • きっかけはケンヂによる駄菓子屋での万引き冤罪事件である
  • 最終回が「ひどい」と批判されるのは、カツマタの印象が薄すぎたためである
  • フクベエとカツマタの双子説は存在するが、作中では明言されていない
  • サダキヨとヤマネは「ともだち」の正体を知る初期メンバーであった
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