『呪術廻戦』で特級呪術師・乙骨憂太が、狗巻家相伝の術式である「呪言」を放つシーンは、多くのファンに衝撃を与えました。
なぜ血筋でもない乙骨が呪言を使えるのか、という疑問は当然のことでしょう。
さらに、本家である狗巻棘が反動に苦しむ姿とは対照的に、乙骨はノーリスクで強力な言霊を操っているように見えます。
その秘密は、乙骨の特異な生得術式「コピー」と、彼の傍らに常に存在する「リカちゃん」の能力に隠されています。
この記事では、乙骨が呪言を使える理由から、その反動の謎、そしてコピーの条件に至るまで、『呪術廻戦』完結後の最新情報を基に、初心者の方にも分かりやすく徹底解説していきます。
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乙骨が呪言をなぜ使えるか?その基本の仕組みを解説
まずは呪言のデメリットとリスクを解説
呪言は、言葉に呪力を乗せて相手を強制的に従わせる、極めて強力な術式です。
しかし、その強大な力には相応のリスクとデメリットが常に伴います。
呪言の最大のデメリットは、術師自身に跳ね返ってくる「反動」です。
使用する言葉が強力であればあるほど、また、相手の呪力が強大であればあるほど、術師の喉には深刻なダメージが蓄積されます。
狗巻棘が普段の会話をおにぎりの具に限定しているのは、意図せず他人を呪ってしまうことを防ぐためであると同時に、術式の要である喉を保護するための自己防衛策なのです。
実際に作中でも、格上の相手である特級呪霊・花御に対して狗巻が呪言を使った際には、反動で吐血するほどの大きなダメージを負っていました。
このように、呪言は強力な切り札である一方、むやみに使えるものではなく、常に反動というリスクを考慮しなければならない、諸刃の剣と言える術式なのです。
乙骨の呪言はコピー能力で模倣した術式
乙骨憂太が狗巻家相伝の呪言を使える理由は、彼の生まれ持った生得術式「コピー」にあります。
この能力は、文字通り他者の術式を模倣し、自身の能力として使用できるという、呪術界全体でも極めて稀で強力なものです。
乙骨はこの「コピー」能力によって、本来であれば血筋でなければ扱えないはずの呪言を、自身の術式レパートリーの一つとして取り込むことを可能にしました。
彼のコピー能力の特筆すべき点は、その応用範囲の広さにあります。
呪言だけでなく、仙台コロニーでの戦闘では、烏鷺亨子(うろ たかこ)の「宇守羅彈(うすらび)」という空間を操る術式をコピーしました。
そして、最終決戦では、史上最強の呪いの王・両面宿儺の代名詞とも言える術式「解」さえもコピーして見せたのです。
領域展開「真贋相愛」での応用
さらに、乙骨の領域展開「真贋相愛(しんがんそうあい)」は、このコピー能力を最大限に活かすためのものです。
この領域内では、乙骨がこれまでにコピーした術式がランダムに付与された刀が無数に存在し、その刀を手にすることで即座に術式を発動できます。
どの刀にどの術式が入っているかは乙骨自身にも分からないというランダム性はあるものの、状況に応じて多彩な術式を次々と繰り出せるこの能力は、彼の戦闘スタイルを唯一無二のものにしています。
このように、乙骨の使う呪言は、彼の術式「コピー」という基盤の上に成り立っているのです。
乙骨憂太の術式コピーには条件があった
乙骨の万能に見える「コピー」能力ですが、術式を模倣するためには特定の条件が必要だと考えられています。
作中で明確に断言されたわけではありませんが、最も有力視されている条件は「式神リカが対象者の肉体の一部を摂取すること」です。
この説の根拠として、仙台コロニーでの戦闘が挙げられます。
乙骨は、強敵・烏鷺亨子との戦いの最中、リカに彼女の腕を捕食させました。
そして、その直後から烏鷺の術式である「宇守羅彈」を使用し始めているのです。
この一連の流れから、リカによる肉体の摂取がコピーのトリガーになっていると推測されています。
宿儺の術式をコピーした方法
この説をさらに裏付けるのが、宿儺の術式をコピーした経緯です。
五条悟でさえも苦しめられた宿儺の斬撃「解」を、なぜ乙骨が使えたのか。
その答えは、高専側が五条の死後に回収し、保管していた「宿儺の指」にあると考えられています。
最終決戦に臨むにあたり、乙骨はリカに最後の宿儺の指を食べさせ、それによって宿儺の術式をコピーする条件を満たした可能性が極めて高いのです。
ただし、全てのコピーがこの条件に当てはまるわけではありません。
例えば、狗巻の呪言をコピーした際に、彼の肉体を食べたという描写はありません。
このことから、術式の種類や相手との関係性によって条件が異なる可能性や、まだ明かされていない別の条件が存在する可能性も残されており、乙骨の能力には未だ謎多き部分が存在します。
乙骨はリカちゃんがいるからなぜ使えるのか?
乙骨の能力を語る上で、パートナーである「リカ」の存在は絶対に欠かせません。
乙骨が呪言をはじめとした多彩な術式を使えるのは、現在の式神「リカ」が彼の能力の根幹を支える重要な役割を担っているからです。
まず理解すべきなのは、『呪術廻戦0』に登場した怨霊「祈本里香」と、現在の式神「リカ」は異なる存在であるという点です。
怨霊・里香は、乙骨が幼い頃に彼女の死を受け入れられず、「愛」という名の強い執着(呪い)によって現世に留めてしまった存在でした。
夏油傑との死闘の末、乙骨がその呪いを解いたことで、里香の魂は成仏しています。
現在の「リカ」の正体とは
一方で、現在のカタカナ表記の「リカ」は、里香が遺した膨大な呪力の残滓を元に、乙骨が意図的に作り出した式神です。
そこに里香の魂はなく、いわば「外付けの術式ストレージ兼、超大容量の呪力バッテリー」と言える存在になっています。
乙骨は、里香の形見である指輪を介してリカと接続することで、5分間という時間制限付きで、リカに蓄えられた莫大な呪力の供給と、コピーした術式の使用が可能になるのです。
つまり、乙骨はコピーした術式を自分自身の中ではなく、外部ストレージであるリカの中に保存しています。
そして、術を使う際にはリカから呪力を引き出して発動しているのです。
このように、乙骨が多彩な術式を自在に扱えるのは、膨大な情報を記録・保存し、必要な時にエネルギーと共に供給してくれるスーパーコンピューターのような存在、「リカ」が常に共にいるからに他なりません。
乙骨は呪言をなぜ使える?反動や使用例から深掘り
乙骨の呪言の反動はどこにいくのか?
呪言には強力な反動が伴う、と前述しました。
では、乙骨が呪言を使った場合、その反動は一体どこへ向かうのでしょうか。
結論から言うと、その反動は乙骨自身ではなく、そのほとんどを式神「リカ」が肩代わりしています。
リカは乙骨にとって、単なる呪力の供給源や術式の保存場所ではありません。
術式を行使する際に発生するリスクやデメリットを引き受ける「デコイ(おとり)」、あるいは「緩衝材」としての役割も果たしているのです。
この現象は、『呪術廻戦0』で乙骨が初めて呪言を使用したシーンに分かりやすく描かれています。
夏油傑に対して「死ね」という強力な呪言を放った際、乙骨の喉は全くの無傷でした。
その代わり、呪言を増幅するために使用していたメガホンが、反動に耐えきれずに粉々に砕け散ったのです。
これは、術式による反動が、術者本人ではなく外部の物体に向けられたことを示しています。
現在の乙骨の場合、このメガホンの役割をリカが担っていると考えると非常に分かりやすいでしょう。
術式の行使という仕事の「おいしい部分」は乙骨が担当し、それに伴う「リスクやコスト」は全てパートナーであるリカが支払う。
この完璧な分業体制こそが、乙骨が強力な術式を躊躇なく使うことができる秘密の一つなのです。
なぜ乙骨の呪言はノーリスクで使えるのか
乙骨が呪言を実質ノーリスクで使える理由は、大きく分けて2つあります。
1つ目は、前述の通り「リカが反動を肩代わりしてくれる」こと。
そして2つ目が、「乙骨自身の規格外な呪力量」です。
この二重の安全装置によって、彼のノーリスク運用は成り立っています。
リカが反動の大部分を引き受けてくれることは、最大の安全策です。
しかし、もし仮にリカの許容量を超えるほどの強大な反動が発生したとしても、乙骨にはまだ切り札が残されています。
それが、現代最強の術師である五条悟をも上回ると評される、乙骨自身の底なしの呪力量です。
呪術戦において、呪力は攻撃力であると同時に防御力でもあります。
多少のダメージであれば、有り余る呪力で身体を強化し、無効化することが可能です。
つまり、リカという第一の防壁を突き破るほどの反動があったとしても、乙骨自身の莫大な呪力という第二の防壁で受け止め、相殺できてしまうのです。
本家・狗巻家との構造的な違い
このノーリスク運用をより深く理解するために、本家である狗巻家と乙骨の構造的な違いを表で比較してみましょう。
比較項目 | 狗巻棘 (本家) | 乙骨憂太 (コピー) |
術式の源泉 | 血筋 (相伝の術式) | 生得術式「コピー」 |
反動の受け手 | 術師本人 (喉) | 式神「リカ」or 媒体 |
呪力量 | 高い | 規格外 (五条悟以上) |
使用制限 | 反動による喉へのダメージ | リカとの接続時間 (5分) |
結果 | リスク管理が必須 | 実質ノーリスクで連発可能 |
このように、狗巻家は術式が肉体に刻まれているため、反動をダイレクトに受けてしまいます。
一方、乙骨は「コピー」した術式を「外部ツール(リカ)」を使って発動するという、全く異なるシステムを構築しているのです。
この構造の違いこそが、乙骨が呪言をノーリスクで使いこなせる決定的な理由と言えるでしょう。
『呪術廻-戦0』での呪言コピーの使用シーン
乙骨が作中で初めて呪言のコピー能力を披露したのは、彼の前日譚である『劇場版 呪術廻戦 0』のクライマックス、最悪の呪詛師・夏油傑との直接対決の場面でした。
この戦いは、乙骨憂太というキャラクターのポテンシャルの高さを読者と作中の登場人物に強烈に印象付けたシーンです。
夏油が引き起こした「百鬼夜行」によって呪術高専が混乱に陥る中、乙骨は一人で夏油の前に立ちはだかります。
夏油は、自身が従える数多の呪霊を一つに束ねた「極ノ番『うずまき』」を放とうとしますが、乙骨はそれに対抗するべく、仲間である狗巻棘の能力を咄嗟に模倣しました。
そして、拡声器を片手に、純粋な呪力の塊となった一言、「死ね」という呪言を放ったのです。
この一撃は絶大な威力を発揮し、夏油が使役していた強力な呪霊たちをまとめて消し飛ばし、戦いの流れを大きく引き寄せました。
この時点の乙骨は、まだ自身の能力を完全に理解し、制御できていたわけではありません。
しかし、窮地に立たされた中で、仲間を想う気持ちが引き金となり、無意識にその能力を開花させたのです。
まさに、乙骨憂太の物語の原点であり、彼の持つ底知れない才能の片鱗が初めて示された、象徴的なシーンと言えるでしょう。
「乙骨、狗巻の術式使わせてもらうよ」の意味
「狗巻君の術式 使わせてもらうよ」というセリフは、物語の最終盤、人外魔境新宿決戦にて、乙骨が宿儺と対峙する直前に狗巻へ語りかけた言葉です。
多くの読者は、このセリフを聞いて「乙骨が再び呪言をコピーして宿儺と戦うのだ」と予想したことでしょう。
しかし、芥見下々先生は、その予想を鮮やかに裏切る驚きの戦術を用意していました。
このセリフの真意は、乙骨自身のコピー能力による呪言の使用ではなく、「狗巻棘本人の声を録音したアイテムを使用する」という、極めてクレバーな奇策の伏線だったのです。
実際の戦闘において、乙骨は狗巻の「動くな」という声が録音された小さなボイスレコーダーのような道具を取り出しました。
そして、それを五条悟の術式「蒼」によって宿儺の元まで高速で引き寄せ、至近距離で再生させたのです。
これは、乙骨個人の力ではなく、狗巻の協力と、今は亡き五条が遺した戦術を組み合わせた、まさに高専の総力を結集した一撃でした。
結果として、この意表を突いた呪言によって、あの宿儺の動きを一瞬ではありますが完全に止めることに成功し、虎杖悠仁の攻撃に繋げるという大きな戦果を挙げています。
このセリフと一連の戦術は、乙骨が単なるパワーファイターではなく、仲間との信頼関係を武器に変え、知略を巡らせて格上へ挑む、真の特級術師であることを証明する名シーンとなりました。
まとめ:乙骨が呪言をなぜ使えるか?その理由を再確認
- 乙骨は生得術式「コピー」によって他者の術式を模倣できる
- 呪言は狗巻家の相伝の術式だがコピー能力で乙骨も使用可能である
- 術式コピーの条件は「リカが対象者の肉体の一部を摂取する」という説が有力である
- 現在の式神「リカ」は魂のない存在で外付けの呪力タンク兼術式ストレージである
- 乙骨が呪言を使った際の反動はリカが全て肩代わりしている
- リカの肩代わりに加え乙骨自身の莫大な呪力量で反動は実質ノーリスクになる
- 狗巻は肉体で反動を受けるが乙骨は外部ツールのリカを介するため構造が異なる
- 『呪術廻戦0』では夏油に対し「死ね」という呪言を使い戦局を覆した
- 宿儺戦での「使わせてもらうよ」は狗巻の声を録音したアイテムを使う伏線だった
- 乙骨の力は能力だけでなく仲間との絆と信頼関係によって成り立っている
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