『ダンダダン』は、オカルトとSFが融合した壮大なバトルと、思わずキュンとする青春ラブコメが魅力の人気漫画です。
その中でも、読者を熱狂させた長編エピソードが「クル戦」ではないでしょうか。
物語の鍵を握る宇宙人の女の子「バモラ」の登場から始まり、正体不明の侵略者「クル」との激しい戦いは、多くの謎と感動を生みました。
この記事では、「クル戦」が一体何巻の何話から読めるのか、敵であるクルの名前や気になる元ネタ、そして衝撃の結末まで、ファンの知りたい情報を余すところなく解説していきます。
この記事を読めば、『ダンダダン』のクル戦のすべてがわかります。

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ダンダダン クル戦の始まりと主要キャラクター
ダンダダン クル戦は何巻・何話から?
『ダンダダン』における大規模な宇宙人侵略編、通称「クル戦」は、単行本10巻に収録されている第79話から本格的に始まります。
このエピソードが全ての始まりと言える理由は、地球外からやってきた侵略者「深淵の者(クル)」の先遣隊が、初めてオカルンたちの前に姿を現し、直接攻撃を仕掛けてくるからです。
もちろん、物語の序章はその少し前から描かれています。
単行本9巻の第70話で、物語の鍵を握るキャラクター「バモラ」が怪獣スーツを着て登場し、オカルンたちと交戦します。
この出来事が、結果的にクルの侵略を地球へ引き寄せるきっかけとなりました。
そして第79話で、モモの幼馴染であるジジと、クラスメイトのアイラがクルの襲撃を受けます。
これを皮切りに、オカルンやモモたち主要キャラクターが次々と戦いに巻き込まれ、物語は一気に加速していきます。
このクルとの一連の戦いは非常に長く、単行本14巻の第117話で本隊が壊滅するまで続く、本作でも屈指の長編エピソードです。
物語の鍵は宇宙人の女の子ダンダダン バモラ
「クル戦」という壮大な物語を理解する上で、絶対に欠かせない存在が、宇宙人の女の子「バモラ」です。
彼女こそが、この戦いの発端であり、物語の中心に立つ最重要キャラクターの一人と言えるでしょう。
バモラは、クルによって故郷の星を滅ぼされた「シュメール人」という宇宙人の最後の生き残りです。
故郷から命からがら脱出し、たどり着いた先が地球でした。
当初、彼女は怪獣のようなスーツをまとって登場し、オカルンたちと敵対します。
その正体や目的が不明だったため、モモからは「クルが送り込んだスパイではないか」と疑われ、一度は孤立してしまう悲しい場面もありました。
しかし、激化するクルとの戦いの中で、彼女は自らの危険を顧みずにモモたちを助けます。
その行動と、後に明らかになる悲しい過去を通じて、彼女が心優しい仲間であることが判明し、固い絆で結ばれることになりました。
日本語がおぼつかないながらも一生懸命コミュニケーションをとろうとする健気な姿や、自分を助けてくれたオカルンに好意を寄せる純粋な一面も彼女の魅力です。
悲しい過去を背負いながらも、地球でできた新しい仲間たちを守るために戦う彼女の姿は、多くの読者の心を打ちました。
ダンダダン クルの名前とメンバー一覧
地球を侵略し、オカルンたちを絶望の淵に追い込んだ「深淵の者(クル)」。
彼らは主に、本隊を送り込むための地盤を固める「先遣隊」と、星そのものを蹂躙する「本隊」によって構成されています。
個性豊かな先遣隊のメンバーは、その多くが「タコ料理」に由来するユニークな名前を持っているのが特徴です。
ここでは、クル先遣隊の主要メンバーを一覧表でご紹介します。
組織 | 名前 | スーツの特徴 | 座右の銘/備考 |
先遣隊リーダー格 | ハスター | 爬虫類のようなスーツ。空間を削り取る能力を持つ。 | お前の物はオレの物 オレの物もオレの物 |
先遣隊 | タコノカ・ル・パッチョ | 遮光器土偶風のスーツ。ミサイルや電撃ビットを操る。 | 騙される方が悪い |
先遣隊 | タ・コメシ | 「仮面の女神」土偶風のスーツ。衝撃波やビーム砲が武器。 | 謹厳実直 |
先遣隊 | スダ・コ | 埴輪「踊る人々」風のスーツ。巨大なスナイパーライフルを持つ。 | 一日一善 |
先遣隊 | タ・コワサ | カメレオン風のスーツ。6本のアームでエネルギーを吸収する。 | 定時退社 |
先遣隊 | タ・コシン・ジョー | 二足歩行戦車のような巨大スーツ。全身が重火器の塊。 | 力こそパワー |
先遣隊 | イモータコ | 4本足のタコのようなスーツ。他者の遺伝子情報をハッキングする。 | 壁に耳あり障子に目あり |
先遣隊No.2? | ???? | 人型のシンプルなスーツ。宇宙八極拳の使い手。 | 名前は不明。その正体は…。 |
この他にも、カマキリのようなスーツを着た個体や、多数のドローン型兵器などが登場し、オカルンたちを苦しめました。
ウルトラ怪獣がモチーフ?ダンダダン クルの元ネタ
『ダンダダン』の魅力の一つに、作者である龍幸伸先生の豊富な知識から生まれる、多彩なオマージュやパロディが挙げられます。
敵である「深淵の者(クル)」のデザインや設定にも、様々な元ネタが存在すると考えられています。
最も有力な元ネタとされているのが、20世紀に創作された架空の神話体系「クトゥルフ神話」です。
クトゥルフ神話からの影響
「深淵の者(クル)」という名前や、その正体がタコのような軟体生物であるという設定は、クトゥルフ神話に登場する「深きものども(ディープワン)」や、邪神「クトゥルフ」を強く連想させます。
遥か彼方の外宇宙からやってきた侵略者という背景も、神話の世界観と一致する点が多いです。
また、先遣隊のリーダー格である「ハスター」の名前は、クトゥルフ神話においてクトゥルフと敵対関係にある邪神「ハスター」から取られていると考えられ、ファンの間では様々な考察を呼んでいます。
特撮・SF作品からのオマージュ
クトゥルフ神話だけでなく、日本の特撮作品、特に「ウルトラシリーズ」からの影響も色濃く見られます。
クルたちの本隊が地球に襲来した際には、「ガッツ星人」や「エレキング」、「メトロン星人」といった、往年のウルトラ怪獣にそっくりなスーツを着た個体が多数登場しました。
さらに、彼らが乗り込む宇宙艦隊のデザインが、有名なSF映画『STAR WARS』の「Xウィング」に酷似しているなど、作者の遊び心が随所に散りばめられています。
これらの元ネタを知ることで、『ダンダダン』の世界をより一層深く楽しむことができるでしょう。
ダンダダン クル戦の激化と衝撃の結末
謎に包まれた「ダンダダン クル 女」の正体
クル先遣隊の中でも、ひときわ異質で謎に包まれていたのが、人型のスーツをまとい、宇宙八極拳を駆使する個体です。
他のメンバーがタコのような軟体生物の姿をしていたのに対し、この個体の正体は、なんと「全身傷だらけの女性」でした。
彼女は、クルではありません。
その正体は、自身の故郷の星をクルに滅ぼされた、別の宇宙人の生き残りだったのです。
復讐を果たすため、彼女は「“皇帝”を殺す」という目的を胸に、100年もの歳月をかけてクルを欺き、幹部の地位にまでのし上がりました。
しかし、オカルンたちの活躍によってクルの地球侵略計画が失敗に終わったことで、彼女の復讐計画も水泡に帰してしまいます。
そのことから、彼女はオカルンたちを逆恨みし、新たな敵として立ちはだかることになりました。
地球の重力で動けなくなっていたところを謎の男「サンジェルマン伯爵」に助けられ、新たなスーツを手に入れてパワーアップするなど、今後の物語においても非常に重要な役割を担うことが示唆されています。
単なる侵略者の一人ではなく、悲しい過去と復讐心に生きる複雑なキャラクターであり、彼女の存在が物語に更なる深みを与えています。
先行部隊と本隊、クルの絶望的な戦力
オカルンたちが死闘を繰り広げたクルの軍事力は、実は氷山の一角に過ぎませんでした。
彼らの組織は、少数精鋭の「先行部隊」と、圧倒的な物量を誇る「本隊」の二段構えで構成されており、その総戦力はまさに絶望的と言える規模です。
先行部隊の役割と強さ
モモたちが直接戦ったのは、この先行部隊です。
彼らの主な目的は、遥か外宇宙にいる本隊を地球へワープさせるための巨大なエネルギー源、つまりオカルンやモモといった特異な力を持つ人間を確保することでした。
リーダー格のハスターを筆頭に、メンバー一人ひとりが極めて高い戦闘能力を持っており、特訓を積んだオカルンたちでさえ、何度も敗北寸前まで追い込まれました。
一体一体が、ボス級の強さを持っていたと言っても過言ではありません。
本隊の圧倒的物量
この強力な先行部隊を退けた後、オカルンたちの前に現れたのが、クルの「本隊」です。
ワープゲートから出現したのは、空を埋め尽くすほどの大規模な宇宙艦隊でした。
先行部隊が「点」の脅威だったとすれば、本隊は星そのものを蹂躙する「面」の脅威であり、その戦力差を目の当たりにしたモモたちは、なすすべなく絶望します。
主人公たちの活躍でどうにかなるレベルを遥かに超えた戦力であり、読者にも大きな衝撃を与えました。
戦いの果てのダンダダン クル 生き残りはいるのか
あれほど地球を恐怖に陥れたクルですが、結論から言うと、その大半は壊滅しました。
しかし、一部の個体は生き残っており、物語の火種として今も存在しています。
本隊の全滅
空を覆い尽くしたクルの本隊は、後述するあるキャラクターの介入によって、地球に到着して間もなく全滅させられました。
そのため、彼らが地球で直接的な被害を及ぼすことはありませんでした。
生き残った個体
一方で、先行部隊の中には明確な生存者がいます。
それは、宇宙八極拳の使い手である「女性」です。
前述の通り、彼女は地球に取り残された後、サンジェルマン伯爵と合流し、新たな脅威として暗躍しています。
また、その他の先遣隊メンバーも、全員の明確な死亡が描かれているわけではありません。
人気投票企画の結果ページでは、一部キャラクターがランクインしていることから、今後再登場する可能性もゼロではないでしょう。
そして何より、地球に来なかったクルが、外宇宙のどこかにまだ存在している可能性は十分に考えられます。
地球侵略計画は一度潰えましたが、クルの脅威が完全に去ったわけではないのです。
最強の妖怪によるあっけない幕切れ
長く、そして激しく続いた「クル戦」。
オカルンたちの成長と絆が描かれたこのエピソードは、しかし、誰もが予想しなかった形で幕を閉じます。
絶望的な物量を誇るクルの本隊を殲滅したのは、主人公たちではありませんでした。
その犯人は、作中でも最強の妖怪として恐れられている「カシマレイコ」です。
モモを執拗につけ狙っていたカシマレイコは、クル本隊の襲来と時を同じくして戦場に現れました。
彼女は、クルの宇宙艦隊が空を埋め尽くす光景を見て、生前の記憶である「空襲」のトラウマを刺激されます。
怒りと恐怖に駆られたカシマレイコは、その計り知れない能力を解放。
オカルンたちが手も足も出なかった大艦隊を、まるで紙くずを丸めるかのように、一瞬にして消滅させてしまいました。
宇宙からの侵略者という最大の脅威が、地球の妖怪によってあっけなく退けられるという皮肉な結末は、『ダンダダン』という作品の予測不可能な面白さを象徴するシーンと言えるでしょう。
こうしてクル戦は集結しましたが、オカルンたちはカシマレイコという、より根源的な恐怖と向き合い続けることになります。
まとめ:「ダンダダン」クル戦の重要ポイント
- クル戦は単行本10巻第79話から14巻第117話までの長編である
- 物語の鍵を握るのは、クルの被害者である宇宙人の少女バモラ
- クルの先遣隊メンバーの名前はタコ料理に由来するものが多い
- 元ネタはクトゥルフ神話やウルトラ怪獣からの影響が見られる
- クルの中にはタコ型ではない、復讐に燃える女性の生き残りがいる
- 彼女はサンジェルマン伯爵と合流し、新たな脅威となる
- クルは少数精鋭の「先行部隊」と圧倒的物量の「本隊」で構成される
- 先行部隊はオカルンたちの活躍により撃破された
- 本隊は最強の妖怪カシマレイコの能力によって一瞬で殲滅された
- クル戦は集結したが、物語には多くの謎と伏線が残されている