なぜ?『終末のワルキューレ』に『ちるらん』の沖田総司が登場

神々と人類の存亡をかけたタイマンバトルを描く大人気漫画『終末のワルキューレ』。

呂布奉先やアダム、佐々木小次郎といった歴史上の偉人たちが人類代表として神々に挑む姿は、多くの読者を熱狂させています。

そんな中、人類代表の一人として新選組の沖田総司が登場したことで、ファン、特に同じ原作者が手掛ける新選組漫画『ちるらん 新選組鎮魂歌』の読者の間で大きな話題となりました。

「なぜ『終末のワルキューレ』に『ちるらん』の沖田や近藤勇が出てくるの?」「もしかして同一人物?」といった疑問を持つ方も少なくないでしょう。

この記事では、なぜ『終末のワルキューレ』に『ちるらん』のキャラクターが登場するのか、その理由と背景、そして作中での彼らの活躍について、初めての方にも分かりやすく徹底的に解説していきます。

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目次

なぜ『終末のワルキューレ』に『ちるらん』のキャラが?

原作者が同じ梅村真也先生

『終末のワルキューレ』に『ちるらん 新選組鎮魂歌』のキャラクターが登場する最も大きな理由は、両作品の原作者が同じ梅村真也先生だからです。

漫画やアニメの世界では、原作者が同じ作品間でキャラクターを登場させる「スター・システム」という手法が用いられることがあります。

これは、手塚治虫先生が自身の様々な作品に同じ顔のキャラクターを異なる役柄で登場させたことで有名ですが、梅村先生の場合は少し異なり、キャラクターの設定や背景をそのまま引き継ぐ形で登場させています。

言ってしまえば、両作品は同じ世界観を共有していると考えることもできるでしょう。

『終末のワルキューレ』の制作体制は、原作(ネーム)を梅村真也先生、構成をフクイタクミ先生、そして作画をアジチカ先生が担当するというチームで成り立っています。

物語の根幹となるキャラクター設定やストーリー展開を梅村先生が手掛けているため、ご自身の代表作である『ちるらん』のキャラクターを登場させることは、非常に自然な流れだったと考えられます。

実際に、梅村先生が原作を手掛けた他の作品『天翔の龍馬』でも、『ちるらん』のキャラクターが登場しており、ファンにとっては嬉しいサプライズとなっています。

このように、原作者が同じであるという点が、作品の垣根を越えたクロスオーバーを実現させた最大の要因なのです。

これは単なるファンサービスに留まらず、後述するようにキャラクターの背景に深みを与え、物語をより重層的に楽しむための重要な仕掛けとなっています。

見た目も設定も『ちるらん』と同一人物

『終末のワルキューレ』に登場する沖田総司は、単に『ちるらん』のキャラクターデザインを借りただけの別人ではありません。

公式に『ちるらん 新選組鎮魂歌』で描かれた沖田総司と「同一人物」であると明言されています。

そのため、可愛らしさが残る小柄な容姿や、浅葱色のダンダラ羽織に赤いマフラーといった特徴的な出で立ちはもちろんのこと、その内面的な設定も完全に引き継がれています。

『ちるらん』から引き継がれた沖田総司のキャラクター設定

  • 近藤勇への深い敬愛: 幼い頃、人斬りとして周囲から恐れられていた自分に手を差し伸べてくれた新選組局長・近藤勇を心から慕っています。『終末のワルキューレ』でも、試合を前に近藤と会話を交わすなど、その絆の深さが描かれています。
  • 内なる狂気「鬼子(おにご)」: 普段は物腰が柔らかく、笑顔を絶やさない好青年ですが、一度戦闘状態になると「鬼子」と呼ばれるもう一つの人格が覚醒します。これは、極限の集中状態に入ることで身体能力を飛躍的に向上させる能力ですが、初期は理性を失い殺戮本能に駆られる危険なものでした。『ちるらん』の物語の中で、この力は理性を保ったまま制御できるようになっており、『終末のワルキューレ』でもその強さの根幹をなしています。
  • 天才的な剣技: 新選組の中でも最強と謳われた剣の天才であり、特に目にも留まらぬ速さで三度の突きを繰り出す「三段突き」は彼の代名詞です。

このように、ルックスだけでなく、キャラクターの根幹を成す性格や能力、人間関係といった背景のすべてが地続きで描かれています。

このことを知っていると、『終末のワルキューレ』での沖田の一言一言、一挙手一投足に込められた意味がより深く理解できるようになります。

逆に、『終末のワルキューレ』で沖田に興味を持った方が『ちるらん』を読めば、彼の過去や人間性を知り、キャラクターへの愛着が何倍にも増すことでしょう。

近藤勇も同じデザインで登場

『終末のワルキューレ』には、沖田総司だけでなく、彼が心から敬愛する新選組局長・近藤勇も登場します。

もちろん、近藤も『ちるらん』と全く同じデザイン、そして同一人物として描かれています。

沖田総司という剣士の強さを語る上で、精神的な支柱である近藤勇の存在は絶対に欠かすことができません。

彼の存在が、沖田に「誰かのために戦う」という強さの根源を与えているからです。

『終末のワルキューレ』では、近藤は神々と戦う闘士としてではなく、観客席から沖田の戦いを見守るサポーターとして登場します。

人類代表の控え室で沖田と共に他の闘士の試合を観戦したり、沖田が自身の戦いに赴く際には激励の言葉をかけたりと、その絆の深さは健在です。

彼の力強い眼差しや声援が、最強の神と対峙する沖田にとって、どれほどの力になっているかは想像に難くありません。

また、アニメ版『終末のワルキューレ』では、沖田総司役を代永翼さん、近藤勇役を高木渉さんが演じています。

このキャスティングは、『ちるらん』のコメディスピンオフ作品である『ちるらんにぶんの壱』のアニメ版と同じです。

声優陣も続投していることからも、制作陣がいかに両作品の繋がりを大切にしているかがうかがえます。

沖田一人だけでなく、彼を支える近藤も共に登場させることで、キャラクターの背景にある「新選組」という物語に厚みを持たせ、よりエモーショナルなドラマを生み出すことに成功しているのです。

ファンには嬉しいクロスオーバー要素

これまで述べてきたように、『終末のワルキューレ』と『ちるらん』の繋がりは、両作品のファン、特に『ちるらん』を読んできたファンにとって、この上なく嬉しい「激アツ」なクロスオーバー要素と言えます。

長年追いかけてきた物語のキャラクターが、全く新しい舞台で、新たな活躍を見せてくれる。

これは、作品の世界が広がり、キャラクターが生き続けていることを感じさせてくれる、最高のファンサービスです。

なぜこのクロスオーバーは「激アツ」なのか?

その最大の理由は、『ちるらん』で描かれた沖田総司の悲劇的な最期にあります。

史実の通り、『ちるらん』の沖田は若くして肺の病(労咳)に侵され、新選組の仲間たちが戦っている中、病床で戦線離脱を余儀なくされました。

最強の剣士でありながら、その力を存分に振るうことなく、志半ばで無念の死を遂げたのです。

しかし、『終末のワルキューレ』の世界では、ラグナロクの闘士は「全盛期」の肉体で蘇ります。

つまり、病に蝕まれる前の、最も強く輝いていた時代の沖田総司として、神々との戦いに臨むことができるのです。

これは、ある種の「ifストーリー」の実現と言えます。

「もし、病さえなければ沖田はどれだけ強かったのか?」

「彼が最高の舞台で最高の相手と戦う姿が見たい」

そう願っていたファンの夢が、神と人類の最終戦争という、これ以上ない壮大なスケールで叶えられたのです。

『ちるらん』で描かれた彼の苦悩や仲間への想いを知っているからこそ、『終末のワルキューレ』で見せる一太刀の重みや、勝利への執念がより深く胸に響きます。

このクロスオーバーは、二つの物語を繋ぐことで、キャラクターに新たな命を吹き込み、読者の感動を何倍にも増幅させる、見事な仕掛けと言えるでしょう。

『終末のワルキューレ』でなぜ『ちるらん』の沖田が戦う?

「幕末最強の人斬り」として選出

沖田総司は、1000年に一度開かれる神々の会議で決まった人類の滅亡を覆すため、戦乙女(ワルキューレ)ブリュンヒルデが提案した最終闘争「ラグナロク」の人間側代表闘士13人の一人として選出されました。

ラグナロクは、神々の代表13人と人類の歴史上最強の13人が一対一で戦い、先に7勝した側が勝利するという、人類の存亡をかけたタイマンバトルです。

その代表メンバーには、三国志最強の武人・呂布奉先、全人類の父・アダム、史上最強の敗者(ルーザー)・佐々木小次郎など、神話や歴史に名を刻む錚々たる顔ぶれが並びます。

その中で沖田総司が選ばれたのは、彼が「人類史上最強の”人斬り”」として、神を殺しうる強大な力を持つとブリュンヒルデに認められたからです。

作中での彼の登場シーンは、以下のような謳い文句で飾られています。

幕末ーー

『京』

剣豪 達人

雲のごとく生まれ出づる中この街でーー

“剣術”は”人斬り”の技としてその極みに達した

そんな幕末最強の人斬りは 誰か?

(中略)

否否否否

浅黄色のダンダラ羽織に身を包みしこの小柄な漢を

志士たちは悪鬼のごとく恐れた

その太刀は幕末の京 大阪 を

恐怖と血で染め上げた

その正体は…人か…鬼か…

人類史上最強の”人斬り”

その名はーー

新撰組一番隊組長ーー

沖・田・総・司!!!

この紹介からも分かるように、彼の強さは単なる剣術の腕前だけではなく、敵対する者たちに「鬼」と恐れられたほどの、凄まじいまでの戦闘能力と殺気にあります。

神々という絶対的な存在に対抗するためには、常識を超えた「人斬り」の極致が必要不可欠であり、その筆頭として沖田総司に白羽の矢が立ったのです。

ラグナロク これまでの対戦表

回戦人類代表神代表勝者
第1回戦呂布奉先トール
第2回戦アダムゼウス
第3回戦佐々木小次郎ポセイドン人類
第4回戦ジャック・ザ・リッパーヘラクレス人類
第5回戦雷電為右衛門シヴァ
第6回戦釈迦波旬人類
第7回戦始皇帝ハデス人類
第8回戦ニコラ・テスラベルゼブブ
第9回戦レオニダス王アポロン
第10回戦沖田総司スサノヲノミコト人類

天才的な剣技と「鬼子」の力を継承

『終末のワルキューレ』で戦う沖田総司の強さの根幹は、『ちるらん』で描かれた天才的な剣技と、彼固有の特殊能力「鬼子(おにご)」にあります。

ラグナロクのルールでは、選ばれた闘士は生前の全盛期の肉体と能力で戦うことができます。

これにより、生前の沖田を苦しめた病という枷は完全に取り払われ、彼が本来持っていたポテンシャルを100%解放できる状態となっています。

必殺の「神速の三段突き」

沖田の代名詞とも言える得意技が、天然理心流の奥義「三段突き」です。

これは、常人には一度の突きにしか見えないほどの速さで、連続して三回の突きを繰り出す神速の技です。

『ちるらん』においても、この技で数多の強敵を打ち破ってきました。

その一撃の速さと正確さは、神々の動体視力や反応速度すらも上回る可能性を秘めており、神殺しの大技として期待されます。

内なる狂気「鬼子(おにご)」

沖田の強さを最も特徴づけているのが、戦闘時に発現する「鬼子」と呼ばれる特殊な状態です。

これは、心臓が通常の3倍の速度で血液を送り出し、全身の筋肉細胞を強制的に覚醒させることで、超人的な瞬発力と身体能力を発揮する能力です。

この状態になると、沖田の瞳は赤く燃えるように輝き、まさしく鬼神のごとき戦闘狂へと変貌します。

『ちるらん』の物語当初は、この「鬼子」が発現すると理性を失い、目の前の敵を殲滅するまで止まらないという暴走状態に陥る危険なものでした。

しかし、数々の死闘、特に新選組初代筆頭局長・芹沢鴨との戦いを経て、沖田は理性を保ったまま「鬼子」の力を自在にコントロールできるようになりました。

『終末のワルキューレ』では、この完成された「鬼子」の力を駆使し、神の領域に踏み込むほどの戦闘能力を発揮します。

生前は心臓に多大な負担をかける諸刃の剣でしたが、全盛期の肉体で戦うラグナロクでは、そのデメリットも克服されていると考えられ、彼の強さを最大限に引き出す切り札となっています。

第10回戦でスサノヲノミコトと激突

人類の存亡をかけたラグナロク第10回戦。

沖田総司の対戦相手として選ばれたのは、日本神話にその名を轟かせる最強の剣神の一柱、スサノヲノミコトでした。

この対戦は、まさに「幕末最強の人斬り vs 日本神話始まりの剣神」という、剣に生きた者同士の頂上決戦であり、多くのファンが固唾を飲んで見守る一戦となりました。

対戦相手であるスサノヲノミコトは、日本神話において非常に有名な神です。

天照大神(アマテラスオオミカミ)の弟であり、その荒々しい性格から高天原を追放されたものの、地上に降りてからは巨大な八つの頭を持つ大蛇「ヤマタノオロチ」を討伐するという偉業を成し遂げました。

この時、ヤマタノオロチの尾から見つけ出したのが、三種の神器の一つとして知られる「天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)」です。

『終末のワルキューレ』におけるスサノヲノミコトは、神々の中でも特に剣の道を極めた「始まりの剣神」として描かれています。

彼にとって剣とは、己の最強を証明するための純粋な求道の象徴です。

一方、沖田にとっての剣は、恩人である近藤勇や、家族ともいえる新選組の仲間たちを守るための「人の剣」です。

この戦いは、単なる剣技の優劣を決めるだけでなく、「己のために振るう神の剣」と「誰かのために振るう人の剣」、どちらが上回るのかという、二人の生き様と信念がぶつかり合う壮絶な代理戦争でもありました。

試合の舞台が沖田にとって馴染み深い「幕末の京」を再現した闘技場であったことも、この運命的な対決をより一層盛り上げる演出となっていました。

激闘の末、劇的な勝利を収める

スサノヲノミコトとの死闘は、まさに一進一退、互いの全てを出し尽くす壮絶な斬り合いとなりました。

そしてその結末は、沖田総司の見事な勝利で幕を閉じます。

この一勝は、単なる1勝以上の、計り知れないほど大きな価値を持つものでした。

なぜなら、第9回戦が終了した時点で、ラグナロクのスコアは人類4勝、神5勝。

人類はあと一敗すれば神側に王手をかけられるという、絶体絶命の崖っぷちに立たされていたのです。

その極限のプレッシャーの中、沖田は人類の希望をその一身に背負って戦いました。

スサノヲノミコトが繰り出す神速の剣技や必殺技に対し、沖田は「鬼子」の力を解放。

観客席から声援を送る近藤勇や新選組の仲間たちの想いを力に変え、神の領域の剣に食らいついていきます。

そして最終局面、互いが最大奥義を放つ中で、沖田の仲間を想う一念が、スサノヲの最強を求める一念をわずかに上回りました。

決まり手となったのは、彼の代名詞である三段突きを昇華させた奥義「天翔散段突」。

この一撃がスサノヲを捉え、人類に奇跡的な勝利をもたらしたのです。

この勝利により、スコアは5勝5敗の完全なイーブンに戻り、人類は滅亡の淵から息を吹き返しました。

『ちるらん』では病によってその剣を振るいきれずに散っていった沖田総司が、最高の舞台で、最高の相手と死力を尽くして戦い、そして勝利する。

この結末は、『ちるらん』と『終末のワルキューレ』、両方の物語を読んできたファンにとって、最高のカタルシスと感動を与えてくれる一戦となったのです。

まとめ:終末のワルキューレとちるらん、なぜ繋がるのかを解説

  • 『終末のワルキューレ』と『ちるらん』の原作者は同じ梅村真也先生である
  • 沖田総司と近藤勇は『ちるらん』と同一人物として公式に登場している
  • ルックスだけでなく性格や能力、人間関係といった設定も完全に引き継がれている
  • 沖田は人類代表の一人として「幕末最強の人斬り」として選出された
  • 近藤勇は観客席から沖田の戦いを見守るサポーターとして登場する
  • 『ちるらん』での悲劇的な最期を知るファンにとって、全盛期での活躍は最高の展開である
  • 沖田の強さの根幹は天才的な剣技と特殊能力「鬼子」にある
  • 第10回戦で日本神話の剣神スサノヲノミコトと対戦した
  • 死闘の末に沖田は勝利し、スコアを5勝5敗のタイに戻した
  • 両作品を読むことで、キャラクターと物語をより深く楽しむことができる
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