週刊少年ジャンプで連載中の『ONE PIECE』エルバフ編において、最大の注目キャラクターとなっているのが「呪いの王子」ロキです。
エルバフの王子でありながら磔刑にされていたロキの過去が、第1152話から第1171話にかけて壮大な回想として描かれました。
実母からの虐待、父ハラルド王の死の真相、ロックス・D・ジーベックとの接点など、想像を超える壮絶な生い立ちが明らかになっています。
しかし回想は複数の時代を行き来する複雑な構成であるため、内容の整理に苦労している読者も少なくありません。
この記事では、ロキの過去回想の全容を時系列で整理しながら、判明した事実や読者の間で議論されている謎について詳しく解説していきます。
ロキとは何者か?基本プロフィールまとめ
ロキは、巨人族の国エルバフ(ウォーランド王国)の王子であり、「呪いの王子」の異名を持つ人物です。
第858話で名前とシルエットのみが初登場し、本格的な姿が描かれたのは第1130話でした。
年齢は63歳ですが、巨人族は人間の約3倍の寿命を持つため、人間に換算すると約21歳に相当します。
懸賞金は26億ベリーで、「世界政府特別懸賞金」という通常とは異なる枠組みで設定されている点も特徴的です。
覇王色の覇気を持ち、エルバフに伝わる「伝説の悪魔の実」を食べた能力者でもあります。
外見上の大きな特徴として、常に目元に包帯を巻いていることが挙げられます。
包帯の理由は、古代巨人族の血を色濃く受け継いだことによる禍々しい目を隠すためであり、幼少期から着用していたことが回想で明かされました。
北欧神話に登場する悪戯好きの神「ロキ」がネームモデルであり、エルバフ全体が北欧神話をモチーフにした世界観と深く結びついています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 異名 | 呪いの王子 |
| 年齢 | 63歳(人間換算で約21歳) |
| 種族 | 巨人族(古代巨人族の血を引く) |
| 肩書き | 元ウォーランド王国王子 |
| 懸賞金 | 26億ベリー(世界政府特別懸賞金) |
| 覇気 | 覇王色 |
| 悪魔の実 | エルバフの伝説の悪魔の実(正式名称未判明) |
| 初登場 | 第858話(名前のみ)/第1130話(本格登場) |
ロキの過去回想はいつからいつまで?掲載話数と構成
ロキの過去回想は、第1152話「ヒドい一日」を皮切りに始まり、第1171話「鉄雷(ラグニル)」で完結しました。
おおよそ20話以上にわたって展開された長大な回想編です。
ただし、すべてがロキ個人の物語というわけではありません。
回想の中でハラルド王の若き日、ロックス・D・ジーベックの軌跡、ゴッドバレー事件の真相、世界政府の陰謀といった物語全体の核心情報が次々と盛り込まれました。
特に第1153話「ロキ誕生」ではハラルドの過去とロキの出生が描かれ、第1154話ではロックスが黒ひげの父親であるという衝撃の事実も同時に判明しています。
回想の構造が「回想の中に別の回想が入る入れ子形式」であったことも大きな特徴です。
ロキが14年前の出来事を語る形で始まった回想が、さらに63年前、56年前、38年前と複数の時代に飛ぶため、一部の読者からは「無限回想ループ」と呼ばれることもありました。
ロキの壮絶な生い立ち ── 父ハラルドと母たちの物語
父ハラルド王はかつて「エルバフ最悪の王」だった
ロキの生い立ちを理解するには、まず父であるハラルド王の来歴を知る必要があります。
後に「エルバフの歴史上最も偉大な王」と慕われるハラルドですが、若い頃はまったく正反対の人物でした。
暴虐で身勝手な振る舞いを繰り返し、周囲からは「クズ」と評されるほどの問題児だったのです。
転機となったのは、南の海(サウスブルー)のサムワナイ島出身の巨人族の女性イーダとの出会いでした。
イーダの影響でハラルドは劇的に改心し、エルバフの優れた指導者へと成長していきます。
ハラルドとイーダの間に生まれた子がハイルディンです。
しかしイーダはエルバフの外の出身であったため、王家には正式に迎えられませんでした。
ロキの実母エストリッダと「穢れた血」の迫害
ハラルドはその後、エルバフ王家の血筋を持つエストリッダと正式に結婚します。
63年前、ハラルドとエストリッダの間に生まれたのがロキでした。
ところが、ロキは生まれた瞬間から不幸に見舞われます。
古代巨人族の血を色濃く受け継いだロキは、禍々しい特徴を持つ目をしていました。
実母エストリッダはロキの目を忌み嫌い、生まれたばかりのロキを崖から突き落とすという虐待を行っています。
古代巨人族の生命力の強さから命は助かりましたが、実の母親から殺されかけるという衝撃的な幼少期の始まりでした。
一方、異母兄ハイルディンの母であるイーダは国外出身だったため、ハイルディンとともに「穢れた血」として迫害を受けています。
しかしロキにとって、心から慕える母親は実母のエストリッダではなくイーダのほうでした。
後の回想では、ロキがイーダを「ママ」と呼ぶ場面が描かれており、読者の間で大きな反響を呼んでいます。
幼少期の迫害と悪童への道
ロキの不遇は出生だけにとどまりません。
56年前、7歳のロキはエストリッダの母方の親族からも酷い仕打ちを受けていました。
母方の叔父からゴミを食わされるなど、日常的な虐待があったことが回想で明かされています。
エストリッダの親族がイーダを毒殺した疑惑も示唆されており、ロキの怒りは実母側の一族へと向かっていきました。
母親の愛を受けられなかったロキは、次第に悪童としてエルバフ中に悪名を轟かせるようになります。
53年前の時点では冥界を遊び場にし、凶暴な動物を手懐けて村に危害を加えるなど、数々の悪行を重ねていきました。
王家の幸運の馬を殺すなど、エルバフの人々にとっては恐怖の対象だったのです。
ただし後の回想を見る限り、ロキの昔の行動の根底には「愛されなかった子どもの怒りと悲しみ」があり、単なる悪人とは異なる複雑な人物像が浮かび上がります。
ロキの過去を彩る重要人物と年表
時系列で見るロキの人生と周囲の出来事
ロキの回想は複数の時代を行き来するため、時系列の整理が欠かせません。
以下に主要な出来事を年表形式でまとめます。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 約109年前 | ハラルドの若き日(暴虐な時代) |
| 約70年前 | ハラルドがイーダと出会い改心 |
| 63年前 | ロキ誕生。同時期にリンリン(ビッグ・マム)がヨルルを殺害 |
| 56年前 | ロキが母方の親族から虐待を受ける。ハラルドが世界会議に潜入。レヴェリーで殺人事件発生(犯人はロックス) |
| 53年前 | ロキが冥界を遊び場にし、村に危害を加え始める |
| 48年前 | ロックス海賊団結成 |
| 38年前 | ゴッドバレー事件でロックス海賊団壊滅。ロキがロックスの訃報を知る |
| 14年前 | アウルスト城事件。ハラルド王が死亡(ロキ49歳) |
| 6年前 | シャンクスがロキを拘束。宝樹アダムに磔刑 |
この年表を見ると、63年間にわたるロキの人生がいかに過酷であったかが分かります。
同時に、ロックスや世界政府など物語全体に関わる事件とロキの人生が密接に絡み合っている点も見逃せません。
ロキが憧れた海賊ロックス・D・ジーベック
ロキの過去を語るうえで欠かせないのが、伝説の海賊ロックス・D・ジーベックとの関係です。
第1145話で、ロキの憧れの海賊がロックスであったことが判明しました。
ルフィがロジャーやシャンクスに憧れるように、ロキはロックスに憧れていたのです。
しかもロキはロックスと実際に面識がありました。
「世界の王」を目指すロックスの言葉に胸を躍らせていたロキですが、38年前のゴッドバレー事件によってロックス海賊団は壊滅します。
憧れの海賊を失ったロキにとって、この出来事は人生の転機の一つとなりました。
さらに回想の中では、ロックスが黒ひげことマーシャル・D・ティーチの父親であることも明かされています。
ロキがロックスに憧れているという事実は、今後の物語でロキと黒ひげが何らかの形で交錯する可能性を示唆しており、多くの読者の間で考察が盛り上がっています。
アウルスト城事件の真相 ── 父殺しの冤罪と世界政府の陰謀
ハラルド王は世界政府に洗脳されていた
14年前に起きた「アウルスト城事件」は、ロキの運命を決定づけた最大の転換点です。
長らく「ロキがハラルド王を殺した」とだけ伝えられてきたこの事件の真相が、第1169話でついに明かされました。
ハラルド王は世界政府との間に「深海契約」を結ばされており、イム様の命令に逆らえない状態に陥っていたのです。
世界政府はハラルドを利用してエルバフを内部から乗っ取ろうとしていました。
自分が操られていることに気づいたハラルドですが、意思に反して体が動かされてしまいます。
城の兵士たちを殺害したのは、実はロキではなく洗脳状態のハラルド自身だったのです。
ロキは自らすべての罪をかぶった
暴走する父を止められるのは、古代巨人族の力を持つロキだけでした。
ロキはやむを得ず父を倒し、ハラルドの命を終わらせる決断を下します。
ここで重要なのは、ロキが事件の真相を誰にも明かさなかった点です。
父が世界政府に操られていたという事実を公にすれば、ハラルドの名誉は守られたかもしれません。
しかしロキは口をつぐみ、「父殺し」「伝説の悪魔の実の強奪」というすべての罪を一人で背負ったのです。
エルバフで起きた問題のすべてがロキのせいにされ、社会から完全に追放されました。
この「冤罪」ともいえる構図が明らかになったことで、読者のロキに対する印象は劇的に変化しています。
「ワンピース史上最も悲しい過去を持つキャラクターの一人」という評価が広がったのも、事件の真相が判明した第1169話以降のことでした。
ロキと伝説の悪魔の実 ── 黒竜への変身能力
ロキが食べた悪魔の実の正体
アウルスト城事件ののち、ロキはエルバフの秘宝である「伝説の悪魔の実」を手に入れました。
回想の中では、ロキが不本意ながらも実を口にする経緯が描かれています。
2026年2月16日に掲載された最新の第1174話「せかいで1ばんつよいもの」にて、ロキの能力がついに本格的にお披露目されました。
ロキは巨大な黒い竜(ドラゴン)に変身する力を持っています。
鋭い爪を持ち、4足歩行での飛行が可能で、2足歩行の形態も取れることが描写されています。
通常時のロキよりもさらに巨大化し、ギア5のルフィと比較してもはるかに大きな体躯を誇ります。
北欧神話の「ニーズヘッグ」、すなわち世界樹ユグドラシルの根を齧る竜がモチーフとする見方が読者の間ではほぼ定説となっています。
なお、悪魔の実の正式名称は2026年2月時点ではまだ公表されていません。
鉄雷(ラグニル)── ロキの相棒となる意思を持つ武器
ロキの能力を理解するうえで、武器である「鉄雷(ラグニル)」の存在も重要です。
ラグニルは自らの意思を持つハンマーであり、エルバフの宝物庫で伝説の悪魔の実とともに保管されていました。
第1170話で、ラグニルの動物型の正体がリスであることが判明し、大きな驚きをもたらしています。
北欧神話に登場する「ラタトスク」、つまり世界樹を駆け回るリスがモチーフと考えられています。
悪魔の実を物体に食べさせたタイプの能力者であり、「リスリスの実 幻獣種 モデル ラタトスク」ではないかと多くの読者が予想しています。
ラグニルは雷と氷の能力を操ることができるため、ロキ自身の竜変身能力とは系統が異なります。
つまり、竜への変身はロキ本人の悪魔の実の力であり、雷と氷の攻撃はラグニルの力という役割分担が成立しているわけです。
エルバフの伝承には「雷雪の日に空を覆う巨獣現る、解放のドラムと共に」という予言が残されています。
「雷雪」はラグニルの能力、「巨獣」は黒竜ロキ、「解放のドラム」はギア5ルフィのニカの心臓音を指すとする解釈が広がっており、ロキとルフィの共闘が予言されていた可能性が示唆されています。
シャンクスがロキを捕らえた理由と残された謎
6年前、海で暴れていたロキをシャンクスが拘束し、エルバフの宝樹アダムに磔刑にしたことが作中で語られています。
宝樹アダムはウォーランド王国そのものとも称される巨木で、ロキはその根元に位置する下層世界「冥界」に幽閉されていました。
ロキはシャンクスを「腰抜け」と呼んでおり、両者の間にただならぬ因縁があることが窺えます。
しかしシャンクスがロキを捕らえた具体的な理由は、回想が終了した第1171話の時点でも完全には明かされていません。
アウルスト城事件の当日、シャンクスとスコッパー・ギャバンが現場付近にいたことは判明していますが、事件への直接的な関与は確認されていない状況です。
「シャンクスは世界政府との将来的な対決に備えてロキを温存するため、あえて幽閉した」という考察も存在しますが、確定的な情報ではありません。
この謎はエルバフ編の今後の展開で回収される重要な伏線と見られており、ロキとシャンクスの関係に注目する読者は非常に多いです。
ロキは麦わらの一味に加入するのか?
ロキの過去が明らかになったことで、多くの読者の間で活発に議論されているのが「ロキは麦わらの一味の仲間になるのか」という問題です。
作中でルフィがロキに対して「仲間にならねェか!」と直接的に勧誘する場面が描かれています。
これはかつてゾロやナミ、チョッパーなど歴代の仲間に対して行われた勧誘と同じパターンであり、「ロキは10人目の仲間候補」として有力視される根拠となっています。
磔にされた状態で登場するという設定も、海軍に縛られていた初期のゾロとの類似が指摘されています。
一方で否定的な意見も根強くあります。
巨人族のサイズがサニー号に合わないという物理的な問題や、ロキは船団の傘下として独立した立場で同盟を組むほうが自然ではないかという見方もあります。
現時点では明確な結論は出ていませんが、エルバフ編の終盤でロキの立ち位置が確定するものと多くの読者が予想しています。
ロキの過去回想に対する読者の評判と注意点
回想終了時には大きな反響があった
第1171話で回想が完結した際、SNS上では「ロキの壮絶な過去が明らかに」としてトレンド入りし、絶賛の声が数多く寄せられました。
「ワンピースで最も悲しい過去ではないか」という意見も広まり、ニコ・ロビンやバーソロミュー・くま、トラファルガー・ローの過去と並ぶ悲惨さとして評価する声が一般的です。
とりわけ、実母に殺されかけ、父の死の真相を隠してすべての罪をかぶり、社会から追放されるという複合的な不幸が、他のキャラクターの過去とは異なる独自の悲劇性を持っていると多くの読者が感じています。
長さと構造の複雑さには批判的意見もある
一方で、回想編の長さと構造に対する批判的な意見も無視できません。
約20話以上にわたる長期回想は、週刊連載で追う読者にとってテンポの悪さを感じさせる要因となりました。
さらに合併号による休載が重なったことで、体感的にはより一層引き延ばされた印象を受けた読者も多かったようです。
「回想の中にさらに回想が入る入れ子構造」は、情報量としては非常に豊富である反面、時系列を見失いやすいという問題がありました。
ロキ自身の語りという体裁でありながら、ロキが直接知り得ない出来事(ゴッドバレー事件の詳細など)まで描かれている点に、構造上の矛盾を指摘する声もあります。
単行本でまとめて読むと印象が大きく改善するとも言われており、通読することで時系列の理解が格段に深まるでしょう。
今後の展開 ── ロキの過去が物語にもたらす影響
2026年2月時点の本編では、エルバフが神の騎士団の襲撃を受けており、ロキの過去回想はすでに完了しています。
最新の第1174話では、ロキが黒竜に変身して子供たちを救出し、ギア5ルフィおよびラグニルとともに神の騎士団と対峙する展開が描かれました。
回想で明らかになったハラルド殺害の真相が、現在のエルバフの住民たちに伝わるのかどうかも大きな注目点です。
真実が明かされれば、ロキに対するエルバフ全体の認識が覆る可能性があります。
TVアニメ版のエルバフ編は2026年4月5日から放送開始が予定されており、ロキの過去回想がアニメでどのように描かれるかにも期待が集まっています。
また、ロキがロックスに憧れていたという設定は、ロックスの息子である黒ひげとの将来的な接触を予感させます。
エルバフ編が終了したあとの最終章で、ロキがどのような役割を果たすのかは、物語全体の結末にも関わる重要なテーマとなるでしょう。
まとめ:ワンピースのロキの過去が示す物語の核心
- ロキはエルバフの王子で、63歳(人間換算約21歳)、懸賞金26億ベリーの「呪いの王子」である
- 父ハラルド王とエストリッダの間に生まれたが、実母からは虐待を受け、育ての母イーダを慕っていた
- 古代巨人族の目を持って生まれたことが迫害のきっかけとなり、幼少期から壮絶な差別を受けた
- 母方の親族からの虐待や社会的排除を経て、エルバフでは悪童として数々の問題行動を起こした
- 憧れの海賊はロックス・D・ジーベックであり、実際に面識を持っていたことが判明している
- ハラルド王は世界政府の「深海契約」で洗脳されており、城の兵士殺害の真犯人はハラルド自身だった
- ロキは暴走する父をやむなく止め、すべての罪をかぶって追放された冤罪の構図が明らかになった
- 伝説の悪魔の実を食べた結果、ニーズヘッグをモチーフとする黒竜への変身能力を獲得している
- 武器のラグニルはリスの姿を持つ意思ある存在で、雷と氷の能力を担う相棒である
- シャンクスがロキを捕らえた真の理由など未解決の謎が残っており、エルバフ編の今後に大きな注目が集まっている
