ダンダダンの地底人はどうなった?正体と再登場後の現在を解説

『ダンダダン』に登場する、一度見たら忘れられない異形の存在、地底人。

物語の重要な局面で登場し、主人公たちと激しい戦いを繰り広げましたが、その後どうなったのか気になっている方も多いのではないでしょうか。

「大蛇様」への深い信仰心と、それを奪われたことによる強烈な恨みを持つ彼らは、物語からしばらく姿を消していました。

この記事では、そんな地底人の正体や過去の動向、そしてファン待望の再登場から衝撃の現在地まで、ネタバレを含めて徹底的に解説します。

地底人たちが一体どうなったのか、その謎と今後の展開について考察していきましょう。

目次

ダンダダンの地底人はどうなった?正体と過去の動向

地底人の正体は鬼頭一族の「鬼頭ナキ」

『ダンダダン』に登場する地底人の正体は、ジジ(円城寺仁)の家にいた鬼頭一族の当主「鬼頭ナキ」です。

物語の中で、ジジの一族は不可解な事件に悩まされており、その元凶を調べるためにオカルンたちがジジの家を訪れるところから地底人との因縁が始まります。

鬼頭一族は、火山の麓の街で「大蛇様」を祀る一族として知られていました。

しかし、その実態は、ジジの家にあった開かずの間で、怪異であるモンゴリアンデスワームを育て、崇拝していた集団だったのです。

物語が進み、モンゴリアンデスワームがモモたちによって倒された後、鬼頭一族の悪行が明るみに出ます。

その結果、一族のほとんどが殺人や監禁の罪で警察に逮捕されることになりました。

しかし、その中で唯一、当主である鬼頭ナキだけが逃亡に成功します。

そして、単行本5巻の第50話で、鬼頭ナキは追手から逃れる中でついにその本性を現します。

人間の老婆の皮をビリビリと脱ぎ捨て、中から現れたのは、蛇腹ホースのような体に2本の角を持つ、異形の地底人の姿でした。

この描写から、地底人は他の宇宙人のように体を変身させたり、人間に擬態したりするのとは異なり、文字通り「人間の皮を被って」人間社会に溶け込んでいたことがわかります。

このように、不気味ながらもどこか哀愁を漂わせる地底人の正体は、長年にわたり復讐と信仰のために暗躍してきた鬼頭一族の長、鬼頭ナキだったのです。

モンゴリアンデスワームを200年かけて崇拝

地底人たちが抱くモモたちへの強烈な恨みの根源には、彼らが200年もの歳月をかけて育んできた深い信仰があります。

彼らが崇拝していたのは「大蛇様」と呼ばれる存在、正体は怪異「モンゴリアンデスワーム」でした。

地底人(鬼頭ナキ)が正体を現した際に放った「200年かけてあそこまで大きくしたのに」というセリフは、この信仰がどれほど長く、彼らの存在の根幹をなすものであったかを物語っています。

彼らにとって、モンゴリアンデスワームは単なる怪異ではありません。

それは一族の希望であり、誇りであり、そして信仰そのものでした。

作中の描写によれば、地底人たちは地下の洞窟で、月明かりが差し込む特別な夜に儀式を行っていました。

特別な衣装を身にまとい、太鼓や笛を奏でながら、地下で採れた貴重な鉱石や特別に育てた作物を供物として捧げる。

この神聖な儀式を通じて、彼らは一族の団結を強め、過酷な地下環境で生き抜くためのアイデンティティを確立していたのです。

しかし、この200年にわたる努力の結晶であり、信仰の中心であった大蛇様は、モモたちとの戦いの末に倒されてしまいます。

この出来事は、地底人たちにとって耐え難い悲劇であり、自分たちの文化、歴史、そして存在意義そのものを破壊されたに等しい屈辱でした。

そのため、彼らがモモたちに向ける恨みは、単なる怒りではなく、信仰を土足で踏みにじられたことへの深い悲しみと喪失感から来る、非常に根深いものなのです。

人間に化ける能力と必殺技「穴根打」

地底人、すなわち鬼頭ナキは、その異形の姿に違わぬ強力でユニークな能力を持っています。

これらの能力を駆使して人間社会に潜伏し、敵対する者には圧倒的な力を見せつけました。

地底人が持つ主な能力や特徴は、以下の表の通りです。

能力/特徴詳細
人間に化ける人間の老婆(鬼頭ナキ)の皮を被ることで、人間社会に完全に溶け込んでいました。これは擬態や変身というより「変装」に近い描写であり、その不気味さを際立たせています。
長寿「200年かけて…」という発言から、少なくとも200年以上は生きていると考えられます。後述する元ネタ「アガルタ」の住人が長寿であるという伝説とも一致します。
必殺技「穴根打(アナコンダ)」拳法のような構えから繰り出される強烈な打撃技です。作中では、超能力を持つモモでさえもこの一撃で壁にめり込むほどのダメージを受けており、その威力の高さがうかがえます。
宇宙空間での活動後の展開で明らかになりますが、「空気が薄い」と感じる程度で宇宙空間でも問題なく活動できる驚異的な身体能力を持っています。

特に印象的なのが、必殺技「穴根打(アナコンダ)」です。

この技を放つ際、地底人は「ぢぇにふぁ」「ろぺす」「穴根打」と叫びます。

これは、女優ジェニファー・ロペスが主演したパニック映画『アナコンダ』を意識したパロディであり、『ダンダダン』らしい遊び心に満ちたネーミングと言えるでしょう。

大蛇(モンゴリアンデスワーム)を崇拝していた彼らが「アナコンダ」という名の技を使う点も、皮肉が効いていて面白いポイントです。

これらの能力は、地底人が単なる怪異ではなく、独自の進化を遂げた知的生命体であることを示唆しています。

人間社会に潜む狡猾さと、いざとなれば強力な戦闘能力を発揮する危険性を併せ持った、非常に厄介な存在なのです。

元ネタは伝説の地下都市アガルタ

『ダンダダン』に登場する多くの怪異や宇宙人と同様に、地底人にも元ネタとなる伝説が存在します。

その元ネタとは、地球の内部に存在するとされる伝説の地下都市「アガルタ」です。

この事実は、単行本7巻の表紙裏にあるキャラクター紹介で、地底人の出身地が「アガルタ」と明記されていることから公式に示されています。

では、アガルタとは一体どのような伝説なのでしょうか。

アガルタは、19世紀から20世紀にかけて西洋の神秘主義思想の中で広まった概念です。

かつて唱えられた「地球空洞説」に基づき、地球の内部は空洞になっており、そこには高度な文明を持つ理想郷が存在するという考えが生まれました。

その理想郷こそがアガルタです。

伝説によれば、アガルタには超人的な能力を持つ人々が住んでいるとされています。

彼らは高度な科学技術や精神文明を築き上げ、長寿であり、テレパシーなどの超能力を操るとも言われています。

また、アガルタは地下に張り巡らされたトンネルで世界中の聖地と繋がっており、地上世界に密かに影響を与えている、という壮大な物語も語り継がれてきました。

このアガルタの伝説は、『ダンダダン』の地底人の設定に色濃く反映されています。

地底人とアガルタ伝説の共通点

  • 地下の住人: 地球の内部に住むという最も基本的な設定が共通しています。
  • 長寿: 地底人が200年以上生きているという設定は、アガルタの住人が長寿であるという伝説と一致します。
  • 超人的な能力: 必殺技「穴根打」のような人間離れした身体能力や、宇宙空間で活動できるほどの強靭な肉体は、アガルタの住人が持つ超人的な力に通じるものがあります。

『ダンダダン』は、こうした現実世界の都市伝説やオカルトを巧みに取り入れ、物語に深みと面白さを加えています。

地底人が単なる敵キャラクターではなく、アガルタという壮大な背景を持つ存在だと知ることで、彼らの行動や文化に対する見方がより一層深まるのではないでしょうか。

ダンダダンの地底人はどうなった?再登場後の現在地

192話で遂に再登場しモモへの復讐を開始

モンゴリアンデスワームを倒され、鬼頭一族が壊滅してからというもの、地底人(鬼頭ナキ)は長らく物語から姿を消していました。

しかし、その沈黙は単行本17巻収録の第192話で、ついに破られます。

ファンが待ち望んだ再登場は、モモへの復讐心を燃やす、極めて攻撃的な形でした。

再登場後の地底人の行動は、非常に計画的かつ大胆です。

まず、彼は鬼頭家の分家である呪一(のろいち)、ジュマニエル、呪彦(のろひこ)の3人が乗った護送車を襲撃し、彼らを脱走させます。

そして、かつてのように再び老婆(鬼頭ナキ)の皮を被り、サングラスとマスクで顔を隠した姿で、脱走させた3人と共に空港に現れました。

彼らの目的はただ一つ、憎き綾瀬桃を見つけ出し、復讐を果たすことです。

ここで特筆すべきは、地底人が團曼羅(だんまんら)の呪いの影響を受けていない点です。

この呪いは、モモの存在を周囲の人々の記憶や認識から薄れさせてしまうという強力なものですが、地底人は他のキャラクターがモモを忘れかける中、彼女のことをはっきりと覚えていました。

これは、地底人が持つ特殊な能力なのか、あるいは彼らのモモに対する強烈な恨みが呪いを上回った結果なのか、謎が深まるポイントです。

そして、彼らは復讐の標的であるモモが乗る島根行きの飛行機に、偶然を装って同乗することに成功します。

長期間の潜伏を経て、新たな仲間(?)と共に復讐の第一歩を踏み出した地底人。

この再登場は、物語が新たなステージへと突入したことを示す、衝撃的な出来事でした。

飛行機での戦闘後、まさかの月へ到達

地底人がどうなったのか、その問いに対する最も衝撃的な答えが、この飛行機での戦闘とその後の驚くべき結末です。

島根行きの飛行機に乗り込んだ地底人と鬼頭家一同は、早速モモたちへの攻撃を開始します。

まずジジを刺そうとしますが、同行していたズマのアンブレボーイによって阻止されます。

乗客を巻き込まないためにバモラが虚空を展開すると、地底人たちは変装を解き、本格的な戦闘へと突入しました。

しかし、事態は誰もが予想しない方向へと転がります。

戦闘の最中、突如として「台風人間」が出現し、飛行機内は大混乱に陥ります。

敵の敵は味方、とでも言うように、地底人は一時的にモモたちとの戦闘を中断。

密かに卵から育てていた新たなモンゴリアンデスワームを呼び出し、台風人間が撒き散らしたサメと戦わせるという、まさにカオスな展開となりました。

なんとか台風人間を退けた後、地底人たちはモモたちを自分たちのアジトへ連れ去ろうとします。

ところがその瞬間、生き残っていたサメが、地底人を含む鬼頭家一同を丸呑みにしてしまったのです。

万事休すかと思われましたが、物語はさらに斜め上を行きます。

仲間を食われたことに激怒したジジの体から、かつて彼に取り憑いていた怪異「邪視」が出現。

邪視は怒りのままに、鬼頭家を丸呑みにしたサメを思い切り蹴り飛ばしました。

そして、蹴り飛ばされたサメは、なんと地球を飛び出し、月にまで到達してしまったのです。

これが、地底人の「現在地」です。

第192話のラストシーンでは、サメの口から脱出した地底人が、月面でモモへの恨み節を吐きながら奇妙な踊りを披露するという、シュール極まりない光景が描かれました。

「ダンダダンの地底人はどうなった?」という疑問への答えは、「飛行機での戦闘の末、邪視に蹴り飛ばされて月にいる」ということになります。

今後の展開は?和解かさらなる対立か

月に到達するという衝撃的な展開を迎えた地底人ですが、物語から退場したわけでは決してありません。

むしろ、この奇想天外な出来事は、今後の展開への大きな布石と考えられます。

地底人がこれからどのように物語に関わってくるのか、いくつかの可能性が考えられます。

1. さらなる対立とパワーアップ

最も可能性が高いのは、月から何らかの方法で帰還し、モモたちへの復讐を再び企てる展開です。

月という極限環境を生き延びたことで、地底人が新たな能力に目覚めたり、未知の宇宙テクノロジーを手に入れたりするかもしれません。

パワーアップして地球に戻ってきた地底人は、これまで以上に手強い敵としてモモたちの前に立ちはだかるでしょう。

2. 共通の敵に対する一時的な協力

『ダンダダン』では、かつての敵が後の協力者になるという展開が少なくありません。

例えば、セルポ星人やバモラも、最初は敵として登場しました。

今後、カシマレイコやサンジェルマン伯爵のような、モモたちと地底人の双方にとって脅威となる、より強大な敵が現れる可能性があります。

その場合、利害の一致から、地底人がモモたちと一時的に手を組む「共闘」展開も十分に考えられます。

憎しみ合いながらも背中を預けて戦う、という熱い展開は多くのファンが期待するところでしょう。

3. 地底人内部での変化

地底人は鬼頭ナキだけではなく、アガルタには他にも多くの同胞がいる可能性があります。

また、今回行動を共にした呪一たちとの関係性も変化するかもしれません。

モモたちと関わる中で、彼らの中に「復讐以外の道」を模索する者が現れ、地底人グループの内部で対立が生まれるという展開も考えられます。

異文化を持つ者同士の「理解と対立」は『ダンダダン』の大きなテーマの一つであり、地底人との関係性の変化は、このテーマを深く掘り下げる上で重要な役割を果たすはずです。

いずれにせよ、月からの帰還方法やそのタイミング、そして地球に戻ってきた時に彼らがどのような行動を取るのか、地底人の動向は今後の物語の鍵を握る重要な要素であり、目が離せません。

ファンの反応と物語への再登場への期待

地底人は、その強烈なキャラクター性と悲劇的な背景から、読者の間で非常に人気の高い存在です。

そのため、彼らがどうなったのか、そしていつ再登場するのかについては、常にファンの間で大きな注目を集めてきました。

長い沈黙を破っての再登場、そしてまさかの月面到達という展開は、SNSや各種フォーラムで大きな話題を呼びました。

ファンからは、「面白すぎて声出して笑った」「月からどうやって帰ってくるんだ」「シュールすぎるけど、これぞダンダダン」といった、驚きと笑いの声が多数上がっています。

また、地底人は単なる「悪役」としてではなく、共感できる側面を持つキャラクターとして捉えられています。

特に、200年もの間、ひたむきに大蛇様を育ててきたその努力と信仰心に対しては、「ある意味、純粋で一途」「信仰を壊されたらそりゃ恨むよな」と、同情や敬意を示すファンも少なくありません。

彼らの行動原理が、破壊された文化と信仰への悲しみから来ていることを理解している読者が多いため、単純な敵として憎むことができないのです。

このようなキャラクターの深みが、地底人の人気を支えています。

ファンの間では、今後の展開について様々な考察が交わされています。

「月にいる他の宇宙人と接触してパワーアップするのでは?」「実はモモのおばあちゃん(星子)が助けに行くのでは?」といった予想や、「そろそろ月から帰ってきて、物語をかき回してほしい」という再登場への強い期待が寄せられています。

地底人の存在は、物語に緊張感と予測不可能な面白さをもたらす重要なスパイスです。

彼らが次に地球の土を踏む時、物語は再び大きく動き出すことでしょう。

ファンは、その瞬間を心待ちにしています。

まとめ:ダンダダンの地底人はどうなった?その後の現在地をネタバレ解説

  • 地底人の正体は鬼頭一族の当主「鬼頭ナキ」である
  • 200年かけてモンゴリアンデスワームを「大蛇様」として崇拝していた
  • モモたちに大蛇様を倒され、強い恨みを抱いている
  • 出身地は伝説の地下都市「アガルタ」が元ネタである
  • 人間に化ける能力や「穴根打(アナコンダ)」という必殺技を持つ
  • 物語から長らく姿を消していたが第192話で待望の再登場を果たした
  • モモへの復讐のため、呪一たちを脱走させ飛行機に乗り込んだ
  • 飛行機での戦闘の末、邪視にサメごと蹴り飛ばされ月面に到達した
  • 現在の地底人は月の上でモモへの恨み節を吐きながら踊っている
  • 今後の展開では、さらなる対立だけでなく和解や共闘の可能性も期待されている
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