「少年ジャンプ+」で連載が開始されて以降、圧倒的な画力と独特の世界観で瞬く間に人気作となった『ダンダダン』。
アニメ化もされ、その勢いはますます加速しているように見えます。
しかし、その一方で「面白いと聞いたけど、何が面白いのかよくわからない」「1話で見るのをやめてしまった」という声が挙がっているのも事実です。
「ダンダダンは過大評価されているのでは?」「下ネタが多くて気持ち悪い」「ストーリーがよくわからない」といった否定的な感想を目にしたことがある方もいるのではないでしょうか。
この記事では、なぜ『ダンダダン』の評価がこれほどまでに分かれるのか、そして「よくわからない」と感じる方の疑問を解消すべく、様々な角度からその理由を徹底的に分析・解説していきます。
世間の評価と自分の感想のズレに戸惑っている方は、ぜひ最後までご覧ください。
ダンダダンが「よくわからない」と言われる否定的な評価
過大評価?独特な世界観が合わないとの声
『ダンダダン』が「過大評価ではないか」という意見が一部で見られます。
この評価の根底には、作品の最大の特徴ともいえる「独特すぎる世界観」が深く関係していると考えられます。
『ダンダダン』は、幽霊や都市伝説といったオカルト要素と、UFOや宇宙人といったSF要素が融合した、他に類を見ないジャンルの作品です。
さらに、そこに激しいバトルアクション、高校生の男女を主軸としたラブコメ、そして突拍子もないギャグが、目まぐるしいスピードで展開されます。
この「ジャンルのごった煮感」を、「何でもありの定食屋なのに、どの料理も専門店レベルで美味しい」と絶賛するファンがいる一方で、このカオスな状態についていけない読者も少なくありません。
例えば、シリアスなバトルシーンの最中に、脈絡なく下ネタやシュールなギャグが差し込まれることがあります。
この緩急の激しい展開は、物語への没入を妨げ、「結局何がテーマの漫画なんだろう?」「話の流れが掴みにくい」という混乱を招く一因となっています。
特に、『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』のように、一つの明確なテーマやジャンルの中で物語が進む作品に慣れ親しんでいる読者にとっては、『ダンダダン』の何でもありな世界観は、ただただ「よくわからない」ものとして映ってしまうのかもしれません。
このように、唯一無二の世界観が高く評価される一方で、その特異性ゆえに読者を選び、「過大評価だ」と感じさせてしまう側面があるのです。
ジョジョのパクリ?オマージュの域を超えている?
『ダンダダン』を読んでいて、「どこかで見たことがあるような…」と感じた方もいるかもしれません。
実際に、この作品には『ジョジョの奇妙な冒険』をはじめとする様々な作品へのリスペクトや影響が見受けられ、それが「パクリではないか」という議論を呼んでいます。
この指摘は、単なる言いがかりではなく、具体的な描写に基づいています。
例えば、主人公の一人である綾瀬桃(モモ)が発する「いいんだよこれで」「この深さがいいんだ」といった独特のセリフ回しは、『ジョジョ』のキャラクターを彷彿とさせるとの声が多くあります。
また、敵の弱点を探りながら特殊能力を駆使して戦うバトルスタイルや、迫力あるポージングの構図、独特な擬音の使い方なども、既視感を覚える要因となっています。
これらの類似点について、ファンからは「作者の漫画愛が感じられるオマージュだ」「元ネタを探すのが楽しい」といった肯定的な意見が寄せられています。
作者の龍幸伸先生が、人気漫画家である藤本タツキ先生(『チェンソーマン』)や賀来ゆうじ先生(『地獄楽』)のもとでアシスタントを務めていた経歴からも、多くの作品から影響を受けていることは想像に難くありません。
しかし、その一方で、「あまりにも露骨すぎる」「オリジナリティに欠ける」と感じ、オマージュの域を超えた「パクリ」だと捉える読者がいるのも事実です。
特に、作品の世界観にまだ入り込めていない段階でこうした描写が続くと、物語そのものよりも元ネタの印象が強く残ってしまい、純粋に楽しめなくなるというケースもあります。
結局のところ、これが許容できるオマージュなのか、安易な模倣なのかは、読者一人ひとりの受け取り方に委ねられています。
この点が、評価を二分させ、「よくわからない」という感想につながる一因と言えるでしょう。
ストーリーが単調で飽きたという読者の意見
連載当初、その斬新な設定と圧倒的な疾走感で読者を惹きつけた『ダンダダン』ですが、物語が進むにつれて「ストーリーが単調で飽きてきた」という声が聞かれるようになりました。
この「飽き」の感情は、主に物語の展開パターンに起因していると考えられます。
『ダンダダン』の基本的なプロットは、「新たな怪異(幽霊や宇宙人)が出現する → 主人公たちが能力や仲間と協力して戦う → 撃退する」というサイクルの繰り返しです。
このスピーディーな展開は、週刊連載としてサクサク読み進められる利点がある一方で、マンネリ化しやすいという弱点も抱えています。
初期の「ターボババア」や「セルポ星人」のような、強烈なインパクトと魅力を持った敵キャラクターとの戦いは高く評価されました。
しかし、その後も同様のバトル展開が続くと、読者は次第に「またこのパターンか」と感じ始め、物語の大きな進展や目的が見えないことに物足りなさを覚えてしまうのです。
Yahoo!知恵袋やSNSなどでは、「最近、展開がワンパターンで飽きてきた」「昔ほどのワクワク感がなくなった」といった正直な感想が投稿されています。
これは、物語のスケールが分かりにくいことも一因です。
主人公のオカルンとモモが、最終的に何を目指して戦っているのか、物語の着地点はどこなのかが明確に示されていないため、読み続けるモチベーションを維持するのが難しいと感じる読者がいるのです。
もちろん、このテンポの良さを「読みやすくて良い」と評価する声も依然として多く存在します。
しかし、長期的な視点で物語の深みや壮大な展開を期待する読者にとっては、現在の展開が単調に映り、「飽きた」「よくわからない」という評価につながっているのが現状です。
アニメはつまらない?原作とのテンポの違い
待望のアニメ化を果たした『ダンダダン』ですが、一部の視聴者からは「アニメはつまらない」という厳しい意見も出ています。
この評価には、アニメーション制作における原作との「テンポの違い」が大きく影響しているようです。
まず前提として、アニメ版『ダンダダン』の作画クオリティは非常に高い評価を受けています。
制作を担当する「サイエンスSARU」は、『映像研には手を出すな!』や『犬王』などで知られる実力派スタジオであり、そのダイナミックで緻密なアクションシーンは多くの視聴者を魅了しています。
キャラクターたちの動きや表情も豊かに描かれ、映像作品としての完成度は疑いようもありません。
しかし、問題は原作の持つ「異常なまでの疾走感」をどう映像に落とし込むか、という点にあります。
原作の『ダンダダン』は、膨大な情報量と目まぐるしい展開を、まるでジェットコースターのように一気に読ませる勢いが最大の魅力です。
アニメでは、この勢いを再現しつつも、キャラクターの心情や状況をより丁寧に描写しようとする演出がなされています。
例えば、アニメ制作陣が「原作よりも膨らませて描いた」と語るシーンもあるように、一つ一つの出来事がじっくりと描かれる傾向にあります。
この丁寧な描写が、原作ファンにとっては「テンポが悪い」「間延びしている」と感じさせ、原作の持つスピード感を損なっていると受け取られてしまうのです。
一方で、原作未読の新規視聴者にとっては、あまりに情報量が多く展開が早すぎるため、「話についていけない」「よくわからない」という状況に陥りがちです。
このように、アニメ版は「原作ファンにはテンポが遅く、新規視聴者には速すぎる」というジレンマを抱えており、それが「つまらない」という評価の一因となっていると考えられます。
「ダンダダンはよくわからない」と感じる具体的な意見
知恵袋でも話題「ダンダダンはつまらない」という感想
「ダンダダン、面白いって聞くけど本当?」「1話で挫折したけど、この先面白くなる?」
このような疑問を抱いたとき、多くの人が利用するのがYahoo!知恵袋のようなQ&Aサイトです。
そして実際に、知恵袋には「ダンダダンはつまらない」「面白さがよくわからない」といった趣旨の質問や相談が数多く投稿されています。
これは、この作品が賛否両論を巻き起こしていることの何よりの証拠と言えるでしょう。
具体的に投稿されている内容を見てみると、
「鬼滅や呪術は好きで楽しめたのに、ダンダダンはなぜかハマれない」
「世間の評価が高いので期待して見たが、自分には合わなかった。少数派なのでしょうか?」
「原作はどんどん面白くなっていくタイプですか?」
といった、自分の感性と世間の評価とのギャップに戸惑う声が目立ちます。
これらの質問に対しては、様々な立場のユーザーから多様な回答が寄せられています。
「下ネタやグロが大丈夫なら楽しめる」「序盤の数巻を乗り越えればキャラクターに愛着が湧いてくる」「独特のノリが合うかどうかが全て」など、肯定的な意見から、付き合い方のアドバイスまで様々です。
逆に「私もつまらないと思いました。無理して読む必要はない」といった共感の声も少なくありません。
重要なのは、あなたが「つまらない」「よくわからない」と感じたとしても、それは決して少数意見ではないということです。
知恵袋での活発な議論は、それだけ多くの人がこの作品に注目し、様々な感想を抱いていることを示しています。
もしあなたが『ダンダダン』の面白さを見出せずに悩んでいるのなら、まずは知恵袋を覗いてみるのも一つの手です。
自分と同じように感じている人がいると知るだけで、少し気持ちが楽になるかもしれません。
下ネタや作画が気持ち悪いという口コミ
『ダンダダン』に対する否定的な意見の中で、特に多く見られるのが「気持ち悪い」というストレートな感想です。
この感覚は、主に「過度な下ネタ・性的なギャグ」と「グロテスクで独特な作画」という二つの要素から生じています。
まず、下ネタに関しては、作品のギャグシーンの多くがこれに依存している点が挙げられます。
物語の冒頭からラブホテルや「ヤる」といった単語が登場し、主人公オカルンの「金玉」がストーリーの重要なキーアイテムとして何度もクローズアップされます。
こうした表現は、一部の読者には笑える要素として受け入れられますが、下ネタが苦手な人にとっては、ただただ下品で不快なものにしか映りません。
笑いどころとして提示されている場面で逆に嫌悪感を抱いてしまうため、作品の世界に入り込むことが困難になります。
次に、作画の問題です。
作者の龍幸伸先生は「おばけ画力」と評されるほど高い画力を持っていますが、その技術が妖怪や宇宙人の不気味さ、グロテスクさを描く方向にも遺憾なく発揮されています。
特に、セルポ星人やターボババアといった怪異のデザインは、意図的に気味の悪さや生理的嫌悪感を煽るように描かれており、ホラーやグロテスクな表現が苦手な読者は、ページをめくることすら苦痛に感じることがあります。
この「気持ち悪さ」を感じるポイントを、以下の表にまとめました。
不快感の要因 | 具体的な内容 | 読者の反応 |
---|---|---|
下ネタ・性的ギャグ | 「金玉」の連呼、生殖器に関する発言、性的な連想をさせるシーン | 「下品で笑えない」「不快」「子供には見せられない」 |
グロテスクな作画 | 妖怪・宇宙人の不気味なデザイン、ホラー描写、流血シーン | 「絵が独特で無理」「気持ち悪くて離脱した」「トラウマレベル」 |
このように、『ダンダダン』は意図的に読者の感情を揺さぶるような「気持ち悪い」要素を散りばめています。
これが作品の個性であり魅力だと捉えるファンがいる一方で、生理的に受け付けられないと感じる読者が離れていってしまう、大きな要因となっているのです。
家族で見るには気まずい?過激な描写
「ダンダダン、面白いから家族みんなで見よう!」――そう考えている方は、少し注意が必要かもしれません。
この作品には、家族団らんの場で流れると、思わず気まずい沈黙が訪れてしまうような過激な描写が少なからず含まれています。
その理由は、前述した「下ネタ」と「グロテスクな表現」にあります。
例えば、アニメ第1話。
物語は冒頭から主人公たちがラブホテルについて言及するシーンで幕を開けます。
その後も、宇宙人に捕らわれたヒロインの下着姿や、「生殖器」「セックス」といった直接的な単語が飛び交い、親や子供と一緒に見ていると、どこに目を向けていいか分からなくなるという感想が後を絶ちません。
実際に、Yahoo!知恵袋には「親とダンダダン1話を観たんですが、気まず過ぎませんか!?」という切実な投稿が寄せられ、多くの共感を集めています。
また、バトルシーンも容赦がありません。
敵からの攻撃による流血描写や、身体が変形するようなグロテスクな場面も多く、小さな子供にとっては刺激が強すぎる可能性があります。
『ダンダダン』が掲載されているのは「少年ジャンプ+」であり、アニメも深夜帯の放送枠です。
これは、作品のメインターゲットが、必ずしもゴールデンタイムのファミリー向けアニメを見ている層と一致しないことを示唆しています。
もちろん、物語の根幹は少年漫画らしい友情や成長、恋愛であり、非常に面白いという評価が多いのも事実です。
しかし、その面白さにたどり着く前に、過激な描写が視聴のハードルを上げてしまっているのです。
もし家族で視聴を検討している場合は、まず保護者の方が一度内容を確認し、家族のメンバーがこうした表現を許容できるかどうかを判断することをおすすめします。
一人で、あるいは気心の知れた友人と見る分には最高にエキサイティングな作品ですが、リビングでの視聴には向かない可能性がある、と覚えておくと良いでしょう。
ホラーが苦手な人は怖いと感じる?
『ダンダダン』はギャグやラブコメの要素が強いと聞いて、軽い気持ちで読み始めたら、思わぬ恐怖に震え上がった…という経験をした方はいませんか。
結論から言うと、この作品はホラーが苦手な人が見ると、間違いなく「怖い」と感じる可能性が高いです。
その理由は、ギャグの皮を被ってはいるものの、ホラー描写が非常に本格的だからです。
特に、物語序盤に登場する「ターボババア」のエピソードは、多くの読者にトラウマを植え付けました。
深夜の薄暗いトンネルという閉鎖空間で、不気味な老婆に猛スピードで追いかけられるというシチュエーションは、古典的ながらも王道のホラー演出です。
作者の卓越した画力によって描かれるターボババアの表情や動きは、単なる漫画の敵キャラクターという枠を超え、本気で恐怖を感じさせるほどの迫力を持っています。
また、ジャンプスケア(突然大きな音や映像で驚かせる演出)も巧みに使われており、油断していると心臓が止まるかのような思いをすることもあります。
知恵袋では、「ホラー苦手すぎてサマータイムレンダとかもめっちゃ怖かったです。ダンダダンって怖いですか?」という質問が投稿されており、ホラー耐性のない人が警戒するレベルの作品であることが伺えます。
作者自身はインタビューで、「幽霊だけに限定すると怖くなりすぎてしまうので、宇宙人などのオカルトも混ぜて楽しいマンガにしたかった」と語っています。
この言葉通り、作品全体が恐怖一辺倒なわけではありません。
しかし、その分、ホラーパートに差し掛かった時の描写は一切手加減がなく、そのギャップが余計に恐怖を増幅させるのです。
もしあなたがホラー映画やお化け屋敷が全くダメだというタイプなら、『ダンダダン』の視聴・購読は慎重に検討した方が良いかもしれません。
「怖い」けれど「面白い」と感じるか、ただ「怖い」だけで終わってしまうかは、あなたのホラー耐性にかかっていると言えるでしょう。
まとめ:ダンダダンがよくわからないのは賛否両論ある証拠
- 『ダンダダン』は多様なジャンルの混在が「よくわからない」と感じさせる一因である
- 過度な下ネタやグロテスクな作画は、一部の読者に生理的な嫌悪感を与える
- 他作品へのオマージュやリスペクトが、人によっては「パクリ」と見なされることがある
- 「敵と戦い倒す」という展開の繰り返しが、単調で「飽きた」という感想につながる
- アニメ版は原作とテンポ感が異なり、それが「つまらない」という評価を生む場合がある
- 過激な描写が多く、家族と一緒に視聴すると「気まずい」雰囲気になりやすい
- 本格的なホラー演出が随所にあり、ホラーが苦手な人は「怖い」と感じる可能性が高い
- 一方で、圧倒的な画力、疾走感、ユニークな世界観を絶賛するファンも多数存在する
- 世間の高い評価と自分の感想が一致しなくても、それは決して不思議なことではない
- 作品の評価は、最終的に個人の好みや感性に大きく左右される