宿儺の捌の詠唱とは?次元斬やフーガ、最強の技を完全網羅

『呪術廻戦』において、物語の根幹を揺るがす存在として君臨する「呪いの王」両面宿儺。

彼の圧倒的な強さの秘密は、計り知れない呪力量や卓越した戦闘技術だけでなく、術式の効果を最大限に引き出す「詠唱」にも隠されています。

特に、現代最強の呪術師・五条悟を打ち破った「世界を断つ斬撃」は、特殊な詠唱とセットで語られる非常に重要な技です。

この記事では、「宿儺の捌の詠唱」を中心に、なぜ宿儺の斬撃が見えないのか、謎に包まれた「フーガ」という技、そして「世界を断つ斬撃」の発動条件まで、呪いの王が操る術式の全貌を徹底的に解説します。

宿儺が放つ言葉の一つ一つに込められた意味と、彼の底知れない強さの源泉に迫っていきましょう。

目次

呪術廻戦における宿儺の捌の詠唱を解説

『呪術廻戦』における捌の詠唱の全文

『呪術廻戦』の物語において、宿儺が放つ「捌」の詠唱は、彼の術式の中でも特に重要な意味を持ちます。

この詠唱は、単なる技の威力増強に留まらず、術式の理そのものを変質させるほどの効果を持っていました。

結論として、五条悟との最終決戦で「世界を断つ斬撃」を放つ際に口にされた詠唱の全文は以下の通りです。

「龍鱗(りゅうりん)、反発(はんぱつ)、番いの流星(つがいのりゅうせい)」

この詠唱は、宿儺の代名詞である斬撃術式「捌」を、究極の形へと昇華させるための鍵となる言葉です。

通常、宿儺ほどの熟練した呪術師であれば、ほとんどの術を詠唱なしで発動できます。

しかし、彼がこの詠唱をわざわざ行ったのは、それが必要不可欠だったからです。

呪術の世界では、詠唱は「手順を公開することで術式の効果を向上させる」という「縛り」の一種として機能します。

つまり、宿儺は「世界」や「空間」という、本来であれば術式の対象にできない概念を斬るために、詠唱という縛りを自らに課したのです。

この手順を踏むことで、術式の出力を規格外のレベルまで引き上げ、不可能を可能にする必要があったと考えられます。

この三つのフレーズから成る短い言葉が、現代最強の呪術師を葬り去るほどの絶大な力を生み出す引き金となったのです。

なぜ宿儺の斬撃は見えないのか?

宿儺の戦闘シーンで多くの読者が抱く疑問の一つに、「なぜ彼の斬撃は見えないのか?」という点があります。

結論から言うと、宿儺の斬撃が視認困難なのは、「圧倒的な速度」「予備動作の欠如」「呪力の刃であること」という三つの要因が複合的に絡み合っているためです。

第一に、その圧倒的な速度が挙げられます。

宿儺が放つ斬撃は、発生から着弾までの時間が尋常ではなく、人間の動体視力はもちろん、優れた呪力感知能力を持つ術師でさえ目で追うことができません。

気づいた時にはすでに斬られている、という状況がほとんどであり、反応すること自体が極めて困難です。

第二に、攻撃に至るまでの予備動作がほとんどない点も大きな理由です。

多くの術師が印を結んだり、腕を振ったりといった動作を必要とするのに対し、宿儺は視線や意識を向けただけで斬撃を放つことが可能です。

これにより、相手は攻撃のタイミングを予測することができず、防御や回避の初動が絶望的に遅れてしまいます。

そして第三に、斬撃そのものが物理的な刃ではなく、純粋な呪力の塊であるという特性があります。

呪力は非術師には元々見えず、術師であってもその軌道を正確に捉えるのは至難の業です。

これらの要因が組み合わさることで、宿儺の斬撃は「見えない攻撃」として、対峙する者たちに絶対的な恐怖を与えています。

さらに後述する「世界を断つ斬撃」に至っては、この「見えなさ」がさらに異次元のレベルへと到達することになります。

謎多き炎の術式「宿儺のフーガ」

宿儺の能力は斬撃だけにとどまりません。

彼が使う術式の中でも、特に謎に包まれているのが炎を操る「開(フーガ)」です。

この術式は、渋谷事変において特級呪霊・漏瑚(じょうご)に対して使用され、読者に大きな衝撃を与えました。

「開(フーガ)」は、宿儺の基本術式である「御厨子(みづし)」との関連性が一切不明な、全く異なる性質を持つ技です。

発動の際には、斬撃とは異なる特殊な手順を踏みます。

まず宿儺は指で特定の形を作り、解読不能な「■」という言葉を発した後に、「開(フーガ)」と唱えることで、巨大な炎の矢を放ちました。

この「■」という詠唱が何語で、どのような意味を持つのかは作中で一切明かされていません。

ファンの間では、古代の言語やサンスクリット語ではないか、あるいは彼の術式が納められた「御厨子」を開くための鍵となる言葉ではないか、といった様々な考察が飛び交っています。

この詠唱プロセスは、「開(フーガ)」が斬撃のように気軽には使えず、特殊な手順を要する特別な術式であることを示唆しています。

威力も絶大で、炎を専門とする漏瑚が「まさに炎そのもの」「格が違う」と評するほどの超高火力を誇ります。

この技が「御厨子」に元々備わっている能力の一部なのか、それとも宿儺が平安時代に他の術師から奪ったものなのか、その正体は未だ謎のままです。

この底知れなさが、宿儺というキャラクターの魅力を一層深めています。

呪いの王・宿儺の技一覧を紹介

両面宿儺の強さは、単一の強力な術式によるものではなく、多種多様な呪術を極め、それらを自在に使いこなす戦闘知能の高さにあります。

彼はまさに「歩く呪術の百科事典」とも言える存在です。

ここでは、これまでに作中で宿儺が披露した主な技や能力を一覧で紹介します。

彼の戦闘スタイルの多彩さを理解することで、その底知れない実力の一端が見えてくるでしょう。

カテゴリ技・能力名詳細解説
生得術式御厨子(みづし)宿儺固有の術式。斬撃を主体とし、あらゆるものを斬り刻む。
解(カイ)主に呪力を持つ生物に対し、その強度に応じて自動で最適化される斬撃。
捌(ハチ)主に無機物や任意の対象を狙う一太刀。広範囲攻撃も得意とする。
世界を断つ斬撃「捌」の究極応用。空間ごと対象を切断する。詠唱と印が必須。
開(フーガ)謎の詠唱「■」と共に放つ炎の矢。極めて高い火力を誇る。
領域展開伏魔御厨子(ふくまみづし)結界を閉じずに現実世界に具現化させる神業の領域。広範囲に必中攻撃を与える。
その他呪術反転術式負の呪力を掛け合わせ正のエネルギーを生む治癒術。他者の治療さえ可能。
領域展延(りょういきてんえん)領域展開の必中効果を中和する高等技術。自身の術式との併用はできない。
十種影法術(とくさのかげぼうじゅつ)伏黒恵の肉体を得たことで使用可能になった術式。魔虚羅などを操る。
拡張獣「嵌合暗翳庭」複数の式神を合体させたキメラを生成する。
身体能力体術呪力で強化された超人的な身体能力。速度、パワー共に他の追随を許さない。
受肉体の操作虎杖の体に口や目を開くなど、受肉した肉体を自在に変質させることができる。

このように、宿儺は斬撃、炎、領域、治癒、さらには伏黒恵から得た十種影法術まで、あらゆる呪術を高いレベルで使いこなします。

一つの術式を極めるだけでなく、状況に応じて最適な技を選択し、組み合わせる能力こそが、彼を「呪いの王」たらしめている真の強さの根源と言えるでしょう。

宿儺が捌の詠唱で放つ最強の斬撃

宿儺の次元斬の詠唱が意味するもの

宿儺が五条悟を打ち破るために使用した「世界を断つ斬撃」、通称「次元斬」。

この技を発動させるための詠唱「龍鱗、反発、番いの流星」には、術式の理を根本から変えるほどの深い意味が込められています。

結論として、この詠唱は術式の対象を「五条悟という存在」から「五条悟が存在する世界そのもの」へと拡張するための、極めて重要な呪文です。

作中で明確な解説はありませんが、各フレーズを考察することでその本質に迫ることができます。

「龍鱗(りゅうりん)」

「龍」は古来より力の象徴であり、その「鱗」は絶対的な防御や神聖な領域を想起させます。

呪術的な解釈としては、通常では干渉できない「世界」や「空間」といった概念、あるいは五条悟の「不可侵」という術式そのものを「龍鱗」と定義し、これから斬り裂く対象として設定するための言葉だと考えられます。

「反発(はんぱつ)」

物理的に二つの力が押し合う状態を指すこの言葉は、術式の作用を示していると考察できます。

存在する「空間」と、それを断ち切ろうとする「斬撃」。

この二つの対立する概念を強制的に衝突させ、その反発力によって空間そのものを破壊するという、術式の原理を表現しているのかもしれません。

また、後述する魔虚羅が示した「無下限呪術への適応(反発)」を模倣するという意味も含まれている可能性があります。

「番いの流星(つがいのりゅうせい)」

「番い」はペア、「流星」は回避不能な必中攻撃を意味します。

このフレーズは、術式の完成形を示唆していると考えられます。

ここでいう「番い」とは、「切断される空間」と「その空間に存在する対象(五条悟)」のことでしょう。

この二つを一つのペアとして捉え、空間を斬れば中の存在も必然的に斬れる、という理を、流星のごとき必中攻撃として成立させるための宣言ではないでしょうか。

このように、詠唱の一つ一つが術式の対象、原理、そして結果を定義づける重要な役割を担っていたのです。

宿儺が行う空間の切断という神業

宿儺が詠唱を経て放った「世界を断つ斬撃」は、これまでの呪術の常識を根底から覆す、まさに神業と呼ぶべきものでした。

この技の真髄は、対象そのものではなく、その対象が存在する「空間」ごと切断するという、規格外の原理にあります。

通常の斬撃が「術師から対象へ」というベクトルで攻撃が飛んでいくのに対し、この技は全く異なります。

斬撃の対象を、五条悟という「存在」ではなく、彼が存在している「空間・世界」そのものに設定しているのです。

例えるなら、紙の上に描かれたキャラクターを消しゴムで消そうとしても、バリアで防がれてしまう。

しかし、紙そのものをハサミで切ってしまえば、上に描かれたキャラクターも一緒に切断される、という理屈です。

五条悟の「無下限呪術」は、彼に近づくものを限りなく遅くさせることで、いかなる攻撃も到達させない「不可侵」のバリアを形成します。

しかし、「世界を断つ斬撃」は五条自身を狙っているわけではありません。

彼がいる座標そのものを、空間ごと断ち切るため、「無下限呪術」の防御理論が一切通用しないのです。

術式や呪力の干渉というレベルではなく、「世界」の定義そのものへの攻撃と言っても過言ではありません。

さらに恐ろしいのは、この攻撃には「飛んでくる」というプロセスが存在しない点です。

術が発動した瞬間、対象がいる空間に「切断された」という結果だけが発生します。

軌道も予兆もないため、五条悟ほどの「六眼」を持つ術師でさえ、それを知覚することは不可能でした。

彼は、自分が斬られたことすら認識できないまま、絶命してしまったのです。

この回避・防御不能の特性こそが、この技を最強たらしめる所以です。

世界を断つ斬撃の条件と手本の存在

これほどまでに強力な「世界を断つ斬撃」ですが、宿儺も最初から自在に使えたわけではありませんでした。

この究極の技を発動するには、二つの極めて厳格な条件をクリアする必要がありました。

結論として、その条件とは「魔虚羅による手本の存在」と「詠唱と印による縛り」です。

第一の条件は、唯一無二の「手本」の存在です。

宿儺自身も、当初は「空間を斬る」という発想には至っていませんでした。

彼にその道を示したのは、皮肉にも伏黒恵の術式によって召喚された式神「魔虚羅(まこら)」でした。

魔虚羅は「あらゆる事象への適応」という驚異的な能力を持っています。

五条の「不可侵」という絶対的な防御に対し、魔虚羅は「攻撃を当てる」という結果から逆算し、自身の呪力の性質を変化させ、「空間を歪ませ、空間ごと断ち切る」という前代未聞の解を導き出したのです。

宿儺は、魔虚羅がこの適応を一度だけ行ったのを目視し、その理を完全に理解・模倣しました。

つまり、魔虚羅による適応こそが、宿儺にとっての絶対的な「手本」となったのです。

この手本がなければ、宿儺がこの技を編み出すことは不可能だったでしょう。

第二の条件は、前述の通り、術式を強化するための「縛り」です。

この規格外の技を発動するには、「龍鱗、反発、番いの流星」という詠唱と、普段とは異なる特殊な印を結ぶことが必須となります。

これは、術式の対象を生物や無機物から「世界」という壮大な概念にまで拡張するための、極めて強力な縛りとして機能します。

五条との戦闘中、宿儺はこの詠唱と印を完成させるための時間稼ぎを必要としていました。

この二つの条件が奇跡的に揃った瞬間、初めて「世界を断つ斬撃」は放たれ、最強の呪術師の歴史に終止符を打ったのです。

宿儺の詠唱を一覧で振り返る

宿儺は、戦況や使用する術式の性質に応じて、詠唱を巧みに使い分けています。

詠唱の有無やその内容は、それぞれの技が持つ格や発動条件を理解する上で重要な手がかりとなります。

ここでは、宿儺が使用した代表的な術と詠唱の関係性を改めて振り返り、彼の呪術師としての深淵に迫ります。

領域展開「伏魔御厨子」

まず、彼の代名詞とも言える領域展開「伏魔御厨子」は、詠唱なしで発動されます。

通常の領域展開が結界を閉じて内部に必中効果を付与するのに対し、宿儺のそれは結界を閉じずに生得領域を現実世界に具現化させるという、まさに神業です。

この神懸かった技を詠唱なしで成し遂げる点に、彼の規格外の実力が端的に表れています。

炎の術式「開(フーガ)」

次に、渋谷事変で使用した炎の術式「開(フーガ)」は、特殊な詠唱を必要とします。

「■」という解読不能な言葉に続き、「開(フーガ)」と唱えることで発動します。

この詠唱プロセスは、この技が「御厨子」の斬撃とは異なる、特別な手順を要する術式であることを示唆しています。

その威力と発動条件から、宿儺の持つ技の中でも特殊な位置づけにあることがわかります。

世界を断つ斬撃

そして、本稿で中心的に扱ってきた「世界を断つ斬撃」です。

これは「捌」の応用技でありながら、「龍鱗、反発、番いの流星」という特定の詠唱が必須となります。

この詠唱は、術式の理を「存在を斬る」から「空間を斬る」へと拡張するための、極めて強力な「縛り」として機能しました。

通常の「捌」では詠唱が不要であることから、この詠唱こそが技を究極の形へと昇華させるための鍵であったことが明確です。

このように、詠唱の有無やその複雑さが、技の威力や性質、そして発動の難易度を物語っているのです。

まとめ:宿儺の捌の詠唱に秘められた呪術の真髄

  • 宿儺が「捌」で世界を断つ斬撃を放つ際の詠唱は「龍鱗、反発、番いの流星」である
  • この詠唱は術式の対象を「世界」に拡張するための強力な「縛り」として機能する
  • 世界を断つ斬撃は対象が存在する空間ごと切断するため、五条の不可侵を無効化した
  • 技の発動には「魔虚羅による手本」と「詠唱と印」という二つの条件が必要であった
  • 宿儺の斬撃が見えないのは、圧倒的な速度、予備動作の欠如、呪力の刃という特性のためである
  • 世界を断つ斬撃は「飛んでくる」プロセスがなく、結果だけが発生するため知覚不能である
  • 宿儺は斬撃以外に「開(フーガ)」という謎の詠唱を伴う炎の術式も使用する
  • 領域展開「伏魔御厨子」は詠唱なしで発動される神業の領域である
  • 宿儺は斬撃、炎、領域、治癒、十種影法術など多彩な術を使いこなす
  • 詠唱の有無や内容が、それぞれの術式の格や発動条件を示唆している
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