『鬼滅の刃』に登場する上弦の参・猗窩座(あかざ)。
その圧倒的な強さと煉獄杏寿郎との死闘は多くの読者に強烈な印象を残しましたが、同時に「猗窩座」という名前の由来がひどい、悲しすぎると話題になっています。
なぜ彼の名前はひどいと言われるのでしょうか。
この記事では、猗窩座という名前に込められた皮肉な意味、人間時代の名前「狛治(はくじ)」との悲しい関係、そして彼の壮絶な過去から技名に隠された美しい想い、涙なしでは語れない最期まで、徹底的に考察・解説していきます。
- 初回ログインで6回使える【70%OFF】クーポン配布中!
- 毎週金土日はコミックウィークエンドでPayPayポイント最大30%付与!
- 18,000作品以上の漫画が1冊まるごと無料
猗窩座の名前の由来がひどいと言われる理由|狛治との関係も解説
「猗窩座」の漢字を分解すると見える皮肉な意味
猗窩座という名前がひどいと言われる最大の理由は、その漢字を分解していくと見えてくる、あまりにも皮肉な意味にあります。
まず「猗」という字は、けものへん(犬)と「奇」に分けられ、「変わった犬」や、一説には「去勢された犬」という意味を持つとされています。
次に「窩」は「あなぐら」や「すみか」を意味し、「座」は「すわる場所」を指します。
これらを組み合わせると、猗窩座という名前は「あなぐらに座る変わった犬」と解釈でき、彼の空虚な存在意義を暗示しているかのようです。
この名前は鬼舞辻無惨によって与えられたものであり、狛治の過去を知ると、その残酷さがより一層際立ちます。
人間時代の名前「狛治(はくじ)」との関連性
猗窩座の人間時代の名前は「狛治(はくじ)」でした。
この名前は、師範である慶蔵によって「神社の狛犬(こまいぬ)のようだ」という理由で名付けられています。
狛犬は、神社や人々を守る存在です。
作中で慶蔵が「狛犬は守るものがないとだめだ」と語るように、「狛治」という名前には「大切なものを守る」という強い想いと役割が込められていました。
しかし、彼はその守るべきものを守ることができませんでした。
守護者であるべき「狛犬」が、その役割を果たせなかった。
その無力な存在が、鬼となり「猗窩座」と名付けられたのです。
「役立たずの狛犬」というサブタイトルに込められた絶望
原作漫画で、狛治が恋人の恋雪と師範の慶蔵を毒殺されるエピソードのサブタイトルは「役立たずの狛犬」です。
このタイトルは、守るべき最愛の人たちを守れなかった狛治の絶望と無力感を痛烈に表現しています。
「守る」という存在意義を失った狛犬が、鬼となり「猗窩座」という空虚な名前を与えられた。
この対比こそが、彼の名前が「ひどい」と言われる核心的な理由なのです。
【ネタバレ】猗窩座の悲惨すぎる過去|人間「狛治」時代の物語
病気の父を救うために罪を犯した少年時代
狛治の人生は、幼い頃から過酷なものでした。
病気で寝たきりの父親の薬代を稼ぐため、彼はスリなどの犯罪に手を染め、何度も捕まっては罪人の証である入れ墨を腕に刻まれていました。
しかし、彼の願いも虚しく、父は息子にこれ以上罪を犯させたくないという想いから自ら命を絶ってしまいます。
「真っ当に生きろ」という父の遺言は、狛治にとってあまりにも重いものでした。
師範・慶蔵と恋人・恋雪との出会いと幸せな日々
父を失い、自暴自棄になっていた狛治は、素流道場の師範である慶蔵と出会います。
慶蔵は狛治の強さを見抜き、病弱な娘・恋雪の看病を任せると同時に、武術の稽古をつけ、彼に新たな生きる道を与えました。
狛治は献身的に恋雪を看病し、二人の間には次第に愛情が芽生えていきます。
慶蔵から道場と恋雪を託され、狛治は「誰よりも強くなって、一生あなたを守ります」と恋雪に誓うのでした。
それは、彼が初めて手にした幸せな時間でした。
井戸に毒を盛られ、守るべき全てを失う悲劇
しかし、その幸せはあまりにもあっけなく奪われます。
狛治と慶蔵の道場を妬んでいた隣の剣術道場の者たちが、道場の井戸に毒を盛ったのです。
父の墓前に結婚の報告をしていた狛治が帰宅したときには、慶蔵も恋雪もすでに息絶えていました。
またしても、自分のいない間に大切なものを守れなかった。
この耐え難い絶望と怒りに駆られた狛治は、単身で剣術道場を襲撃し、門下生67人を素手で惨殺。
復讐を果たしたものの、生きる意味のすべてを失い、抜け殻のようになったところを鬼舞辻無惨に見出され、鬼「猗窩座」へと変貌させられてしまったのです。
猗窩座の強さと行動原理|技に込められた恋雪への想い
なぜ猗窩座は女性を殺さないのか?その理由は恋雪にあった
上弦の参という強大な鬼でありながら、猗窩座は決して女性を殺さず、喰らうこともしませんでした。
この特異な行動原理は、人間時代の記憶を失ってもなお、彼の魂の奥深くに刻み込まれていた恋雪への想いに起因します。
「女性は守るべき存在」という、かつて恋雪に誓った想いが、鬼としての本能を上回り、彼の行動を縛っていたのです。
この矛盾した在り方こそが、猗窩座というキャラクターの悲しさと複雑さを象徴しています。
無惨様も黙認?童磨が語る猗窩座の「ずるい」特別扱い
猗窩座が女性を喰わないことは、鬼の始祖である鬼舞辻無惨も知っていました。
上弦の弐・童磨は「女は栄養分が高いから食べた方が強くなれる」と猗窩座に進言したにも関わらず、彼がそれを拒否し続けたこと、そして無惨がそれを許していたことを「ずるい」「特別扱いだ」と語っています。
強さに異常な執着を見せる猗窩座が、強くなるための最も効率的な手段を自ら断っていた。
この事実からも、彼の恋雪への想いがどれほど強固なものであったかが伺えます。
技名は全て恋雪と見た花火が由来だった
猗窩座の技には、彼の失われた人間時代の美しい記憶が色濃く反映されています。
戦闘時に展開する術式「破壊殺・羅針」の雪の結晶のような模様は、恋雪がつけていた髪飾りがモチーフです。
そして、「流閃群光」「万葉閃柳」「飛遊星千輪」「青銀乱残光」といった多くの技名は、生前に恋雪と二人で見た花火の名前が由来となっています。
強さを求める鬼でありながら、その技の根源には最愛の人との幸せな思い出が宿っている。
この悲しい対比が、猗窩座というキャラクターに深い奥行きを与えています。
涙なしでは見られない猗窩座の最期と結末
炭治郎との死闘で思い出した「本当に強くなりたかった理由」
無限城での炭治郎と冨岡義勇との死闘の末、猗窩座はついに頚を斬られます。
しかし、上弦の参としての強靭な精神力で死を克服しようとしたその時、彼の脳裏に蘇ったのは人間「狛治」としての記憶でした。
炭治郎の姿にかつての師範・慶蔵の姿を重ね、そして恋雪の「もうやめて」という声を聞いたことで、彼は自分が本当に強くなりたかった理由を思い出します。
それは、ただ強くなることではなく、「大切な人を守るため」に強くなりたかったのだと。
自らの手で死を選び、最期に恋雪と再会を果たす
全てを思い出した猗窩座は、自らの再生を拒否し、自身の体に拳を打ち込むことで自害を選びます。
弱者を憎みながら、本当に憎んでいたのは守るべきものを何一つ守れなかった「役立たずの狛犬」である自分自身だったことに気づいたのです。
崩れゆく意識の中、彼は地獄の業火の中で待ち続けていた恋雪と再会を果たします。
「おかえりなさい、あなた」という恋雪の言葉に、狛治はようやく安らかな眠りにつくことができたのでした。
まとめ:猗窩座の名前がひどいと言われる理由と彼の悲劇
- 猗窩座の名前は「あなぐらに座る変わった犬」と解釈でき、彼の空虚さを表す
- 人間時代の名前「狛治」は「守る者」である狛犬が由来であり、猗窩座の名はそれと対極にある
- 原作のサブタイトル「役立たずの狛犬」は、守るべきものを失った彼の絶望を象徴する
- 狛治は病気の父を救うため罪を犯し、その父に先立たれるという悲しい過去を持つ
- 師範・慶蔵と恋人・恋雪との出会いで幸せを掴むが、毒殺によって再び全てを失う
- 女性を殺さないのは、最愛の女性・恋雪を守るという無意識の誓いが根底にあるため
- 技名は恋雪の髪飾りや、二人で見た花火が由来となっており、美しい思い出が宿る
- 炭治郎との戦いで人間時代の記憶を取り戻し、本当に強くなりたかった理由を思い出す
- 最後は自ら死を選び、地獄で恋雪との再会を果たし、ようやく安らぎを得た
- 猗窩座の物語は、名前のひどさとは裏腹に、愛と喪失、そして贖罪の物語である
- 初回ログインで6回使える【70%OFF】クーポン配布中!
- 毎週金土日はコミックウィークエンドでPayPayポイント最大30%付与!
- 18,000作品以上の漫画が1冊まるごと無料