『ONE PIECE(ワンピース)』の世界で暗躍するサイファーポール“イージス”ゼロ(CP0)。
なかでもワノ国編で重要な役割を果たした「ゲルニカ」という人物に注目が集まっています。
彼は四皇カイドウとルフィの戦いに介入するという衝撃的な行動をとりました。
その正体や生死、そして読者から「かわいそう」「有能」と同情と称賛を集める理由について深く知りたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、CP0ゲルニカの正体や能力、生死に関する考察、そして彼が最後に残した行動の意味について徹底解説します。
物語の裏側で動く彼らの真実を知ることで、ワンピースの世界観をより深く楽しめるようになるでしょう。
CP0「ゲルニカ」の正体とは?仮面の素顔やモデルを解説
CP0の「ゲルニカ」とは、世界政府直属の諜報機関サイファーポール“イージス”ゼロに所属する仮面のエージェントです。
彼は組織の中でもリーダー格と目されており、非常に高い戦闘能力と任務遂行能力を持っています。
ここでは、ゲルニカの基本的なプロフィールや名前の由来、そして長らく謎とされていた正体が判明した経緯について詳しく解説します。
ゲルニカのプロフィールと初登場シーン(ドレスローザ・ワノ国)
ゲルニカは、白いスーツに身を包み、独特なデザインの仮面をつけた人物です。
初登場はドレスローザ編(コミックス71巻705話)で、当時はドフラミンゴの七武海脱退報道が誤報であると国民に伝える役割を担っていました。
その後、ワノ国編にて再登場し、鬼ヶ島での討ち入りに際しては、当初はカイドウ側の宴に参加しつつ戦況を静観していました。
特徴的なのは、目元に涙のような模様がある白塗りの仮面と、白い帽子、そしてスカーフを巻いた姿です。
冷静沈着な性格で、任務のためなら自身の命すら顧みない冷徹さと忠誠心を持っています。
名前の由来はパブロ・ピカソの絵画『ゲルニカ』か
ゲルニカという名前の由来は、スペインの画家パブロ・ピカソの代表作『ゲルニカ』である可能性が高いと考えられています。
絵画『ゲルニカ』は、スペイン内戦時の無差別爆撃を題材にした作品であり、戦争の悲劇や平和への願いが込められた反戦のシンボルとしても有名です。
ワンピース作中のゲルニカも、ワノ国という激戦地で無慈悲な指令に翻弄され、悲劇的な結末を迎える役割を担いました。
また、同時に登場した他のCP0メンバーの名前も「マハ(ゴヤの『着衣のマハ』)」「ヨセフ(ラ・トゥールの『大工の聖ヨセフ』)」など、著名な絵画作品に関連していることから、この説は非常に有力です。
正体判明まで「ヨセフ」と勘違いされていた理由と経緯
実は、ゲルニカの正体が判明するまで、読者の間では彼のことを「ヨセフ」だと勘違いするケースが多く見られました。
これは、登場初期にキャラクターの名前と姿が明確に結び付けられていなかったことや、一部のファンブックや情報での混乱が原因です。
しかし、コミックス104巻のSBS(質問コーナー)や本編内の描写によって、正式に名前が確定しました。
具体的には、手長族の特徴を持つシルクハットの男が「ヨセフ」であり、リーダー格である白塗り仮面の男が「ゲルニカ」です。
この情報公開により、長年の謎が解け、彼らの役割分担が明確になりました。
ゲルニカの素顔やマスクの下に関する描写はある?
現時点では、ゲルニカの素顔が本編で描かれたことはありません。
CP0の仮面のエージェントたちは「仮面の殺し屋」とも呼ばれ、その正体を隠すことが任務の一環でもあります。
ニコ・ロビンの発言によれば、仮面をつけている諜報員はCP0の中でも別格の実力者であるとされています。
幼少期から世界政府によって厳しく訓練された孤児である可能性も示唆されており、その素顔には過去の過酷な経歴が刻まれているかもしれません。
素顔が見えないからこそ、彼の最期の行動やセリフがより一層ミステリアスで印象深いものとなっています。
ゲルニカは死亡確定?それとも生きている?生死を徹底考察
ワノ国編のクライマックスで、ゲルニカは四皇カイドウの怒りを買い、凄まじい攻撃を受けました。
多くの読者が「死亡した」と考えましたが、その後の展開により生存説も浮上しています。
ここでは、ゲルニカの生死に関する情報を整理し、現状の結論を考察します。
カイドウの激怒を買った「ルフィ抹殺指令」と死亡の可能性
ゲルニカが死んだとされる最大の理由は、カイドウからの攻撃を無防備な状態で受けたことです。
五老星から「ルフィ抹殺」という緊急指令を受けた彼は、カイドウとルフィの一騎打ちに割って入りました。
ルフィが最後の一撃を放とうとした瞬間、ゲルニカは「鉄塊」を使ってルフィの動きを封じ、カイドウの攻撃を直撃させるアシストを行いました。
しかし、勝負に水を差されたカイドウは激怒し、金棒による強力な一撃をゲルニカに見舞います。
四皇の本気の攻撃を正面から受け、しかも避ける素振りすら見せなかったことから、即死していても不思議ではない状況でした。
生存説の決定的証拠?「ニカのルフィ」写真を撮ったのは誰か
死亡説が濃厚だったゲルニカですが、後に生存を示唆する重要な情報が登場しました。
それは、懸賞金の手配書に使われた「ギア5(ニカ)」状態のルフィの写真です。
コミックス1053話において、海軍内でこの写真について「CP0のゲルニカ様より」送られてきたものだという発言があります。
あの状況下でルフィの覚醒した姿を目撃し、撮影まで行えた人物は現場にいたゲルニカしか考えられません。
このことから、カイドウの一撃を受けた後も、少なくとも写真を撮影して送信するまでは息があったことは確実です。
写真をモルガンズにリークしたのはゲルニカの独断か
ルフィの覚醒した姿が世に出回ることは、世界政府(五老星)にとっては不都合な事実です。
五老星は「D」の名前を消すことや、ニカの姿を隠すことを指示していましたが、写真はそのまま手配書に使われ、世界中に拡散されました。
これは、写真を撮影したゲルニカが、五老星の意図に反して意図的にリークした可能性があります。
あるいは、単に任務報告として送信したデータが、情報操作の不手際やモルガンズの介入によって世に出てしまっただけかもしれません。
しかし、彼が最期にドレークに語った「うらやましいよ」という言葉を考えると、自身の正義や意志を最後に示したかったのではないかと推察することもできます。
シャンクス説などの過去の噂と現在の結論
かつて、シャンクスが五老星と面会していたことから「シャンクスはCP0、あるいは天竜人側の人間ではないか」という説がありました。
その中で、ゲルニカの正体がシャンクスではないかと疑う声もありましたが、これは完全に否定されています。
ゲルニカがワノ国で活動している間、シャンクスは別の場所で行動しており、物理的に同一人物であることは不可能です。
また、ゲルニカの実力は高いものの、四皇であるシャンクスと比較すれば差があると考えられます。
現在の結論として、ゲルニカは世界政府に忠実なエージェントであり、既存の主要キャラクターの変装などではない、独立したキャラクターであると言えます。
ゲルニカが「かわいそう」「有能」と読者に評価される理由
敵役であるはずのCP0ですが、ゲルニカに対しては読者から同情や称賛の声が多く上がっています。
それは彼が置かれた状況があまりにも過酷であり、その中でプロフェッショナルとしての矜持を見せつけたからです。
なぜ彼がこれほどまでに評価されるのか、その理由を掘り下げます。
五老星からの無茶な指令と「中間管理職」としての悲哀
ゲルニカが「かわいそう」と言われる最大の要因は、上層部(五老星)からの理不尽な命令です。
彼は当初、戦況を冷静に分析し、「カイドウとルフィの戦いに割って入るのは不可能だ」と報告していました。
しかし、五老星は現場の状況を無視し、「不可能は承知の上だ」としてルフィの抹殺を強要しました。
これは実質的な「死刑宣告」であり、成功しても失敗しても命の保証がない特攻命令です。
組織の歯車として、逆らうことが許されない彼の姿に、現代社会の中間管理職のような悲哀を感じた読者は少なくありません。
ドレークへの「うらやましいよ」というセリフに込められた本音
ゲルニカの人間味を最も感じさせるのが、SWORD隊長のX・ドレークとの会話です。
ドレークに対し「なぜそこまでする?」と問いかけた際、ドレークは「おれの正義だ」と答えました。
それに対し、ゲルニカは「うらやましいよ…」と呟いています。
この一言には、組織の命令に縛られ、自分の意志で正義を貫くことができない彼の苦悩と本音が凝縮されています。
彼にも彼なりの正義や感情があったものの、立場上それを押し殺して生きるしかなかったのでしょう。
死を覚悟して任務を完遂したプロ意識の高さ
理不尽な命令や自身の葛藤を抱えながらも、ゲルニカは最期まで任務を遂行しました。
カイドウの攻撃に割り込む際、彼は震えることも逃げ出すこともなく、「鉄塊」でルフィを拘束し、その役割を全うしました。
その後のカイドウの怒りの一撃に対しても、覚悟を決めた様子で受け入れています。
結果としてルフィは覚醒し、カイドウは敗れましたが、あの瞬間にルフィを一度「死」に至らしめたのはゲルニカの功績です。
どんな状況でも命令を遂行するその能力の高さとプロ意識は、敵ながらあっぱれと言うほかありません。
CP0ゲルニカの強さと能力!「最強の諜報機関」の実力
CP0は「世界最強の諜報機関」と称されますが、ゲルニカの実力はその名に恥じないものでした。
ワノ国編で見せた彼の戦闘描写や能力について解説します。
最悪の世代(ドレーク・アプー)を圧倒した戦闘描写
ゲルニカの強さが際立ったのは、最悪の世代であるX・ドレークやスクラッチメン・アプーとの戦闘です。
彼は一人で複数の強敵を相手にし、アプーを退かせ、ドレークを戦闘不能に追い込みました。
特に「指銃(シガン)」などの六式を極めており、その威力は恐竜の能力を持つドレークのタフネスをも貫くほどです。
乱戦の最中であり、彼自身も無傷ではありませんでしたが、億越えの海賊たちを圧倒する実力は、海軍の中将クラス以上とも評されます。
四皇カイドウの戦いに割って入る「鉄塊」と身体能力
ゲルニカの身体能力の高さは、カイドウとルフィの激闘の中に割って入れたこと自体が証明しています。
覇王色の覇気が衝突し合う戦場に一瞬で到達するスピード(剃や月歩)と、ルフィの動きを一瞬でも止める拘束力は並大抵のものではありません。
最期に使った「鉄塊」は、あくまでルフィを拘束するためのものでしたが、四皇レベルの攻撃が飛び交う場に身を投じる胆力もまた、彼の実力の一部と言えるでしょう。
悪魔の実の能力はあるのか?飛行能力の謎を考察
ゲルニカが悪魔の実の能力者であるかは、作中で明確にされていません。
しかし、CP0のメンバーにはロブ・ルッチやカクのように動物系(ゾオン)の能力者が多く存在します。
ゲルニカも六式の一つ「月歩」による空中移動は見せていますが、それ以外の特殊な能力描写は確認されていません。
純粋に六式を極限まで鍛え上げた体術のスペシャリストである可能性が高いですが、今後の公式情報で何らかの能力が明かされる可能性もゼロではないでしょう。
ゲルニカと行動を共にしたCP0メンバー「マハ」「ヨセフ」の正体
ワノ国にはゲルニカ以外にも2人のCP0エージェントが派遣されていました。
彼らもまた、ゲルニカと同様に過酷な運命を辿っています。
相棒「マハ」の正体とイゾウとの相打ちによる最期
ゲルニカと常に行動を共にしていた長身の仮面の男が「マハ」です。
彼はワノ国での任務中、元白ひげ海賊団隊長のイゾウと遭遇しました。
本来なら麦わらの一味の追跡を優先すべき状況でしたが、イゾウに阻まれ戦闘に突入します。
結果として、マハはイゾウと相打ちになり、倒れました。
彼もまたCP0の実力者であり、四皇幹部クラスと互角に渡り合える戦闘能力を持っていたことがわかります。
手長族「ヨセフ」の正体とワノ国からの脱出・生存状況
3人目のメンバーで、手長族の特徴を持つのが「ヨセフ」です。
彼は直接的な戦闘描写は少なく、ゲルニカやマハが倒れた後、唯一生き残って鬼ヶ島から脱出しました。
政府の船から五老星へ報告を行っていましたが、その後ビッグ・マムの海賊船を目撃した直後に通信が途絶えています。
彼のその後の消息は不明ですが、状況的には生存している可能性が高いものの、何らかのトラブルに巻き込まれた可能性も否定できません。
その他のCP0メンバー一覧とゲルニカの立ち位置まとめ
CP0には他にも個性的なメンバーが所属しています。
- ロブ・ルッチ:元CP9のリーダー格。現在はCP0の中心人物。
- カク:元CP9。ルッチと行動を共にすることが多い。
- ステューシー:歓楽街の女王として潜入活動を行っていたが、正体はMADSのクローン。
- スパンダム:元CP9長官。現在はルッチの部下のような立ち位置。
ゲルニカは、ルッチたちとは別の任務で動く実働部隊のリーダー格でした。
仮面をつけていることから、組織内での序列や実力はルッチたちと同等、あるいは任務によってはそれ以上の権限を持っていたとも考えられます。
彼らの存在は、世界政府の闇の深さと、その強大な力を象徴しています。
まとめ:CP0ゲルニカ 正体の徹底解説
- ゲルニカはCP0のリーダー格で白塗りの仮面をつけたエージェント
- 名前の由来はピカソの絵画『ゲルニカ』が有力
- 初登場はドレスローザで、以前はヨセフと名前を混同されていた
- ワノ国で五老星より「ルフィ抹殺」の無茶な指令を受ける
- カイドウの戦いに介入し、ルフィを拘束して任務を遂行した
- カイドウの激怒を買い攻撃を受け、死亡した可能性が高い
- ニカ状態のルフィを撮影しており、写真の送信までは生存していた
- ドレークへの「うらやましいよ」という言葉に彼の本音が表れている
- 最悪の世代を圧倒するほどの実力と高いプロ意識を持っていた
- 手長族のヨセフ、相打ちになったマハと共にワノ国へ派遣されていた

