エッグヘッドに黒ひげが来た目的とデボンの任務完了の意味を考察

ワンピースのエッグヘッド編において、物語を大きく揺るがす黒ひげ海賊団の乱入。

読者の皆様も、なぜ彼らがこのタイミングで現れたのか、そしてデボンが口にした「任務完了」とは何を意味するのか、気になって仕方がないのではないでしょうか。

ルフィたちの脱出劇の裏で進行していた、黒ひげティーチの恐るべき計画。

この記事では、エッグヘッドに現れた黒ひげ海賊団の真の目的と、それが今後の世界情勢に与える影響について、カリブーの接触やサターン聖の発言などを交えて詳しく解説します。

複雑に絡み合う伏線を整理し、最終章へ向けて加速する物語の核心に迫ります。

エッグヘッドに黒ひげ海賊団が来た目的とは？「任務完了」の真意

エッグヘッド近海に不穏な影が確認されてからしばらくの後、ついにその正体が明らかになりました。

海軍の大艦隊が島を取り囲む中、彼らは混乱に乗じて島内への侵入を果たしていたのです。

ここでは、実行部隊のメンバーとその具体的な行動について掘り下げていきます。

襲来したのはヴァン・オーガーとカタリーナ・デボンの2名

エッグヘッドに上陸したのは、黒ひげ海賊団の幹部であるヴァン・オーガーとカタリーナ・デボンの2名でした。

彼らはルフィと黄猿、そしてサターン聖の戦いによって混乱する島内において、密かに行動を開始します。

海軍や世界政府の目がルフィたちに向けられている隙を突く、彼ららしい狡猾な動きと言えるでしょう。

特にヴァン・オーガーはワプワプの実の能力者であり、厳重な包囲網を突破して侵入するにはうってつけの人選です。

デボンの「任務完了」の意味はサターン聖へのタッチ（コピー）

物語の核心となるのが、ルフィに吹き飛ばされたサターン聖の前に現れたデボンの行動です。

彼女は倒れているサターン聖に対し、「あらあら五老星が落ちてるわ」と不敵に笑いかけました。

そして、サターン聖の体に直接触れ、「さて任務完了」と口にしたのです。

カタリーナ・デボンは「イヌイヌの実 幻獣種 モデル九尾の狐」の能力者であり、他人の姿に化けることができます。

マネマネの実と同様に、変身には対象への接触などの条件が必要であると考えられてきました。

つまり、彼女の「任務完了」という言葉は、世界最高権力者の一人である五老星サターン聖への接触に成功し、その姿をコピーする条件を満たしたことを意味しているのです。

なぜベガパンクではなくサターン聖を狙ったのか？

当初、黒ひげ海賊団の目的は、世界一の頭脳を持つDr.ベガパンクの拉致や、セラフィムに関する技術の奪取ではないかと予想されていました。

しかし、デボンの行動を見る限り、彼らの優先順位は五老星への接触にあったようです。

あるいは、現場でサターン聖という予期せぬ「大物」に遭遇したため、ターゲットを柔軟に変更した可能性も考えられます。

ベガパンクの科学力も魅力的ですが、世界政府の頂点に立つ五老星の姿を手に入れることは、海賊にとってそれ以上の戦略的価値を持つことは間違いありません。

サターン聖をコピーして何をする？黒ひげの狙いを考察

デボンがサターン聖の姿をコピーできたことは、黒ひげ海賊団にとって計り知れない武器となります。

単なる変装にとどまらず、その権力を利用して世界を混乱に陥れることが可能になるからです。

ここでは、サターン聖の姿を利用した具体的な悪用のシナリオを考察します。

セラフィムの威権順位（コントロール権）を奪うための変身

最も即効性のある利用法として考えられるのが、最強の人類と呼ばれる「セラフィム」のコントロール権です。

セラフィムへの命令権（威権順位）は、五老星が最上位に設定されています。

Dr.ベガパンクや威権チップを持つ者よりも優先されるため、もしデボンがサターン聖の姿で命令を下せば、全てのセラフィムを黒ひげ海賊団の戦力として奪うことが可能になるかもしれません。

声紋認証などのセキュリティが存在する可能性もありますが、姿だけでなく声も模倣できる能力であれば、その壁も突破できるでしょう。

聖地マリージョアへの潜入と世界政府内部からの崩壊

さらに恐ろしいシナリオは、聖地マリージョアへの潜入です。

黒ひげは「海賊島ハチノス」を世界政府加盟国として認めさせ、自らが国王となるという野望を語っていました。

しかし、五老星の姿があれば、交渉どころか内部から政府を乗っ取ることさえ視野に入ってきます。

誰も五老星が偽物だとは疑わない状況を利用し、政府内部で同士討ちをさせたり、重要な機密情報を盗み出したりすることも容易になるでしょう。

海軍やパシフィスタを欺くための戦略的価値

五老星の権限は、海軍元帥や大将に対しても絶対的です。

サターン聖の姿を利用すれば、海軍の軍事行動を停止させたり、パシフィスタを自軍に向けさせたりすることも不可能ではありません。

エッグヘッドのようなバスターコールの現場において、指揮系統を混乱させることは戦局を決定づける要因となります。

黒ひげ海賊団は、個々の戦闘力だけでなく、こうした情報戦や心理戦においても圧倒的な優位性を手に入れたと言えます。

カリブーの接触がもたらす最悪の事態

デボンとオーガーがエッグヘッドから撤収しようとしたその時、もう一つの重大なイベントが発生しました。

長らく行方をくらましていた「濡れ髪のカリブー」の登場です。

彼の行動は、今後の物語において決定的な役割を果たす可能性があります。

カリブーが崇拝する「あの人」の正体は黒ひげティーチで確定

カリブーは以前から、財宝や秘密を手に入れるたびに「あの人に教えてやれば喜ぶぞ」と語っていました。

読者の間では様々な憶測が飛び交っていましたが、エッグヘッドにてついにその正体が判明しました。

カリブーはデボンとオーガーに対し、「黒ひげティーチ様の子分になるのが夢」「ご当人に一目会わせてくれ」と懇願したのです。

彼が崇拝し、情報を献上しようとしていた「あの人」とは、黒ひげマーシャル・D・ティーチのことでした。

古代兵器ポセイドン（しらほし）とプルトン（ワノ国）の情報漏洩

カリブーが黒ひげ海賊団に接触したことの何が危険なのか。

それは、彼が世界を滅ぼす力を持つ「古代兵器」の在り処を2つも知っている唯一のイレギュラーな存在だからです。

彼は魚人島で、人魚姫しらほしが海王類を操る古代兵器「ポセイドン」であることを知りました。

さらにワノ国では、地下に古代兵器「プルトン」が眠っていることを盗み聞きしています。

もしこの情報が黒ひげの耳に入れば、黒ひげ海賊団は即座に古代兵器の奪取に動き出すでしょう。

ヌマヌマの実の能力が黒ひげ海賊団にもたらすメリット

カリブー自身の戦闘力はそれほど高くありませんが、彼の持つ「ヌマヌマの実」の能力は非常に便利です。

体内に底なしの沼を持ち、大量の武器や物資、さらには人間さえも収納して運搬することができます。

黒ひげ海賊団にとって、略奪品の運搬や奇襲作戦における兵員輸送など、ロジスティクス面で大きな戦力となるでしょう。

古代兵器の情報という手土産に加え、その能力の利便性を考えれば、黒ひげが彼を受け入れる可能性は極めて高いと言えます。

サターン聖が語ったティーチの「特別な血筋」とは

エッグヘッドでのデボンとサターン聖の会話には、聞き捨てならない重要な情報が含まれていました。

それは黒ひげティーチの出生や血統に関わる謎です。

デボンの「ティーチは特別」という発言に対するサターン聖の返答

デボンはサターン聖に対し、なぜ黒ひげに従うのかという問いへの答えとして「ティーチは特別よ」と返しました。

それに対しサターン聖は、「血筋もな」と意味深な言葉を付け加えました。

これは、五老星という世界の歴史を知る立場の人間が、ティーチの血筋に何らかの特殊性や秘密があることを認識していることを示しています。

ロックス・D・ジーベックやDの一族との関係性

「特別な血筋」という言葉から真っ先に連想されるのは、かつて世界最強と言われたロックス海賊団の船長、ロックス・D・ジーベックです。

黒ひげの船の名前が「サーベル・オブ・ジーベック号」であることや、海賊島ハチノスを拠点にしていることなど、両者の関連性は以前から指摘されてきました。

もしティーチがロックスの血を引く者であれば、世界政府が彼を危険視し、特別視する理由も納得がいきます。

また、単に「Dの一族」であること以上の、より特異な系譜である可能性も否定できません。

異形の体構造と血筋の関連性についての仮説

マルコがかつて語った「体の構造が異形」という黒ひげの特徴。

悪魔の実を2つ食べても死なないという前代未聞の体質は、この「特別な血筋」に由来しているのかもしれません。

サターン聖の言葉は、黒ひげがケルベロスのような複数の魂を持つ存在なのか、あるいはバッカニア族のように絶滅したはずの特殊な種族の血を引いているのか、その謎を解く鍵となるでしょう。

ヴァン・オーガーの「ワプワプの実」と移動手段の謎

今回のエッグヘッド潜入を可能にした立役者は、間違いなくヴァン・オーガーです。

彼の能力がなければ、大将黄猿や軍艦が包囲する島への侵入は不可能だったでしょう。

エッグヘッド近海への侵入と脱出を可能にしたワープ能力

ヴァン・オーガーは「ワプワプの実」の能力により、自分自身や他人を瞬間移動させることができます。

この能力により、海軍の包囲網を無視して島内へ侵入し、任務完了後は速やかに離脱するというゲリラ戦術を成功させました。

エッグヘッドのような閉鎖された環境や、強敵がひしめく戦場において、これほど驚異的な能力はありません。

オーガーが語る「まだ修行中」という能力の限界と範囲

一方で、オーガー自身は自分の能力について「まだ修行中」と語っています。

これは、一度に移動できる距離や人数、あるいは連続使用に制限があることを示唆しています。

実際、島から島への移動のような長距離ワープはまだ難しいようで、近くまで船で接近する必要があったようです。

しかし、今後の成長次第では、世界のどこへでも神出鬼没に現れる最強の移動手段となる可能性を秘めています。

ラフィットなど他のメンバーの所在と別行動の可能性

エッグヘッドに来たのはデボンとオーガーの2人だけでしたが、以前エッグヘッド近海で目撃された黒ひげ海賊団の船には、他のメンバーが乗っていた可能性もあります。

特に「ラフィット」などは単独行動や潜入工作を得意としており、別働隊として動いているかもしれません。

あるいは、本拠地ハチノスを守っているメンバーや、勝者島でローと戦った後のティーチ本人の動向など、彼らの戦力は分散しながらも世界各地で暗躍しています。

エッグヘッド事件後の黒ひげ海賊団の動きと今後の展開予想

エッグヘッドでの一件により、黒ひげ海賊団は物語の最終局面に向けて大きな駒を進めました。

彼らはこれからどのように動き、世界を混乱させていくのでしょうか。

手に入れた「サターン聖の姿」と「古代兵器の情報」の活用法

黒ひげは、今回の作戦で「権力へのパスポート（サターン聖の姿）」と「世界を滅ぼす力（古代兵器）の在り処」という2つの切り札を手に入れようとしています。

カリブーを連れ帰れば、次は必ずポセイドン（魚人島）かプルトン（ワノ国）を狙うはずです。

ルフィたちがエルバフへ向かっている間に、手薄になった魚人島やワノ国が襲撃されるという最悪の展開も予想されます。

ハチノスやエルバフでの新たな動きとシャンクスとの衝突

黒ひげの野望を阻止しようと動いているのが赤髪のシャンクスです。

彼はワノ国近海で黒ひげの気配を察知したり、キッドからロードポーネグリフを奪うなど、着実にラフテルへの道を固めています。

古代兵器を狙う黒ひげと、それを阻止しようとするシャンクス。

両者の衝突は避けられない運命にあり、その戦場はエルバフ、あるいは海上のどこかになるでしょう。

最終章における黒ひげ海賊団の脅威度はどう変わったか

これまでも強大な敵として描かれてきた黒ひげですが、エッグヘッド編を経てその危険度はレベルが違います。

四皇としての武力に加え、世界政府を欺く諜報力、そして古代兵器という大量破壊兵器へのアクセス権を持ってしまったからです。

ルフィにとって、海賊王を争うライバルという枠を超え、世界そのものを破壊しかねない最大の敵として立ちはだかることになるでしょう。

まとめ：エッグヘッド編で黒ひげ海賊団が得た2つの大きな収穫

黒ひげ海賊団のエッグヘッド介入は、短時間ながらも極めて効率的かつ致命的な成果を上げました。

彼らの目的は戦闘そのものではなく、今後の覇権争いを有利に進めるための「鍵」を盗み出すことにあったのです。

最後に、今回のエッグヘッド編における黒ひげ海賊団の動向と成果をまとめます。