ワンピースの凶薬エネルギーステロイドとは?効果・副作用・結末を解説

人気漫画『ONE PIECE』(ワンピース)の魚人島編で登場し、物語に大きな衝撃を与えた凶薬「エネルギー・ステロイド」。

ホーディ・ジョーンズ率いる新魚人海賊団が使用したこの薬について、その正体や具体的な効果、そして使用者が迎えた悲惨な末路が気になっている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、エネルギー・ステロイド(E・S)の基本的な情報から、強さの倍率、寿命を削る副作用、使用者たちの結末、さらには作中の伏線や考察まで、網羅的に詳しく解説します。

目次

【ONE PIECE】エネルギー・ステロイド(E・S)とは?作中の役割を解説

エネルギー・ステロイドの基本的な効果と概要

エネルギー・ステロイドとは、漫画『ONE PIECE』の魚人島編に登場する伝説の丸薬で、略称は「E・S」です。

楕円形のカプセル状で、赤と黒のチェック柄が特徴的な見た目をしています。

この薬の最も恐ろしい効果は、「一粒飲めば腕力は倍、二粒飲めば更に倍」と、服用するごとに力が倍増していく点にあります。

しかし、その力の代償として服用者の寿命そのものを削り取るという、まさに狂気の錠剤です。

元々は竜宮城の国宝「玉手箱」に保管されていた

エネルギー・ステロイドは、もともと魚人島・リュウグウ王国の竜宮城に伝わる国宝として、「玉手箱」の中に厳重に保管されていました。

この薬が持つあまりに危険な効用から、その力を封印する意味合いも込めて国宝として扱われていたと、ネプチューン王は語っています。

しかし、物語が始まる10年前に、当時ネプチューン軍の兵士だったホーディ・ジョーンズによって盗み出されてしまいました。

玉手箱の本当の中身と爆弾にすり替わった経緯

ホーディによって中身のエネルギー・ステロイドが全て盗まれた後、玉手箱は空になりました。

次に玉手箱を盗もうとする者への罰として、リュウグウ王国の者たちは箱の中に強力な爆薬を仕掛けました。

つまり、魚人島編の時点での玉手箱の本当の中身は「爆弾」だったのです。

この事実は、後のホールケーキアイランド編で重要な役割を果たすことになります。

エネルギー・ステロイドの効果と副作用は?寿命を削る代償を深掘り

飲むと強さは何倍になる?過剰摂取によるパワーアップ

エネルギー・ステロイドは、一粒飲むごとに腕力が倍になる効果があります。

作中の「更に倍」という説明から、2粒で4倍、3粒で8倍、4粒で16倍というように、倍々で戦闘力が跳ね上がっていくと解釈されています。

さらに、ホーディやヒョウゾウのように過剰摂取すると、髪が白くなり、目が赤く染まり、肉体が異常に肥大化します。

これにより、パワーやスピードが劇的に向上し、常軌を逸した戦闘能力を発揮するようになります。

強さと引き換えに寿命を削る強烈な副作用

エネルギー・ステロイドによるパワーアップは、自らの寿命を前借りしているに過ぎません。

服用すると、戦意高揚と引き換えに強烈な動悸や全身の激痛に襲われるなど、身体に大きな負担がかかります。

この薬はあくまで一時的な強化手段であり、効果が切れればその代償は必ず訪れます。

短期的な力を得るために、自身の命という最も大きなものを失う、非常に危険なドーピングアイテムです。

全てを失う末路|薬の効果が切れた後の急激な老化

エネルギー・ステロイドの効果が切れると、増大した筋力は元に戻ります。

それだけではなく、過剰に服用していた場合は、削られた寿命が一気に表面化し、まともに立つこともできないほどの老人へと急激に老化してしまいます。

ホーディをはじめとする新魚人海賊団の幹部たちは、ルフィたちに敗れた後、牢獄の中でこの副作用によって一気に年老い、野望も力も全て失うという悲惨な末路を迎えました。

主な使用者|ホーディ・ジョーンズと新魚人海賊団の末路

使用者①:ホーディ・ジョーンズの野望と結末

エネルギー・ステロイドの最も象徴的な使用者は、新魚人海賊団の船長ホーディ・ジョーンズです。

彼は人間への歪んだ憎悪から、この薬の力を使ってリュウグウ王国を乗っ取り、人間への復讐を果たそうとしました。

しかし、2年間の修行を経て強くなったルフィには及ばず、薬を大量に摂取して異常なタフさを見せるも敗北します。

最終的には前述の通り、副作用で急激に老化し、悪態をつくことしかできない無力な老人となり果てました。

使用者②:幹部たち(ヒョウゾウなど)のその後

ホーディだけでなく、新魚人海賊団の幹部たちもエネルギー・ステロイドを常用していました。

特に用心棒のヒョウゾウは、酒のつまみとしてE・Sを大量に食らうという異常な使用法を見せ、ゾロとの戦闘中に覚醒状態に至っています。

彼らもホーディと同様に、戦いの後、薬の副作用で見る影もない老人へと変わり果て、投獄されることになりました。

量産したのは誰?幹部ゼオの役割

ホーディが玉手箱から盗み出したエネルギー・ステロイドを量産し、海賊団の戦力として供給していたのは、幹部の一人であるオオセの魚人ゼオです。

彼は新魚人海賊団の知恵袋的な役割も担っており、クーデター計画において薬の量産は非常に重要な要素でした。

彼もまた、他の幹部たちと同じく老化するという末路を辿っています。

ホーディは本当に弱い?強さに関する考察と評価

「弱い」と言われる理由|修行後の麦わらの一味の噛ませ犬だった?

ホーディ・ジョーンズが「弱い」と言われる主な理由は、2年間の厳しい修行を終えた麦わらの一味の「最初の敵」だったという点にあります。

ルフィやゾロの圧倒的な成長ぶりを見せるための、いわゆる「噛ませ犬」としての役割が強かったため、読者からは力不足という印象を持たれがちです。

事実、水中戦という有利な状況ですらゾロに一太刀で深手を負わされるなど、新世界の強敵としては物足りなさが否めませんでした。

「強い」と言える点|水中戦での圧倒的な戦闘能力とタフさ

一方で、ホーディが決して弱かったわけではありません。

特に水中での戦闘能力は凄まじく、E・S服用後のスピードは人魚をも上回りました。

また、ルフィが「タフさだけは億超えレベル」と評したように、その異常なまでの打たれ強さは、修行後のルフィをしても何度も攻撃を加えさせるほどでした。

2年前の麦わらの一味では歯が立たなかったであろうことは間違いなく、環境や条件次第では非常に厄介な敵と言えるでしょう。

アーロンとの強さ比較|どっちが強いのか?

作中では、ウソップがE・Sを使用していない状態のホーディを「アーロンの力の比じゃない」と評価しています。

魚人空手を習得している点や、ネプチューン軍で実戦経験を積んでいる点を考慮すると、基礎的な戦闘能力はアーロンを上回っていたと考えられます。

薬によるドーピングがなくとも、ホーディはアーロンパーク時代のルフィたちを苦しめたアーロン以上の強敵であった可能性が高いです。

【考察】エネルギー・ステロイドにまつわる謎と伏線

ルフィのギア5(ニカ)との共通点と違いは?

エネルギー・ステロイドの副作用である「白髪化」や、使用後の消耗が激しい点は、ルフィの最強形態である「ギア5(ニカ)」を彷彿とさせます。

この類似点から、ファンの間では古代の技術が関係しているのではないかという考察も存在します。

しかし、E・Sが寿命を直接削る薬物であるのに対し、ギア5は生命力を大きく消耗する能力であり、力の源泉は全く異なります。

あくまでも見た目上の共通点と考えるのが自然でしょう。

玉手箱の爆発がビッグ・マム編で果たした役割

魚人島でルフィがビッグ・マムに渡した宝物の中に、爆弾が仕掛けられた玉手箱も含まれていました。

この玉手箱が、後のホールケーキアイランド編のクライマックスで大爆発を起こし、ビッグ・マムの城を崩壊させるという、麦わらの一味の脱出を助ける重要なきっかけとなりました。

魚人島編で張られた伏線が、遠く離れた新世界の物語で見事に回収された好例です。

アラバスタの「豪水」との関連性

命を削って一時的な力を得るという点では、アラバスタ編に登場した「豪水」と共通しています。

豪水は飲むと数分しか命が持たないさらに危険な液体でしたが、国を守るという覚悟を持ったツメゲリ部隊が使用しました。

どちらも使用者の覚悟や背景が描かれる象徴的なアイテムですが、私利私欲のために使ったホーディと、国のために命を懸けたツメゲリ部隊の対比が印象的です。

まとめ:エネルギーステロイドの全て

  • エネルギー・ステロイドは魚人島に伝わる、力を倍増させる代わりに寿命を削る凶薬である
  • 元々はリュウグウ王国の国宝「玉手箱」に保管されていた
  • 10年前にホーディが盗み出し、空になった玉手箱には爆弾が仕掛けられた
  • 一粒で腕力が倍になり、過剰摂取すると白髪化・巨大化しさらにパワーアップする
  • 効果が切れると削られた寿命が一気に表面化し、急激に老化してしまう
  • 主な使用者はホーディ・ジョーンズと新魚人海賊団の幹部たちである
  • ホーディは薬の力で魚人島の支配を企むも、修行後のルフィに敗北した
  • ホーディたちは戦後、副作用により牢獄で無力な老人になり果てた
  • ホーディの強さは、成長した麦わらの一味の強さを示す指標となった
  • 玉手箱の爆弾は、後のビッグ・マム編でルフィたちを救う伏線として機能した
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