『ONE PIECE』の物語の中でも、特に衝撃的で多くの謎を残したシャボンディ諸島での一件。
麦わらの一味が海軍大将・黄猿によって絶体絶命の窮地に立たされたそのとき、突如現れたバーソロミュー・くまが、一味を次々と消し去ってしまいました。
この行動は当初、一味の壊滅を意味するように見えましたが、物語が進むにつれて、その行動の裏には深い意図と、くま自身の悲しい過去が隠されていることが明らかになっていきます。
なぜくまは麦わらの一味をバラバラに飛ばしたのでしょうか。
この記事では、くまが仲間を飛ばした理由、彼の壮絶な過去、そして革命軍としての真意について、原作の情報を基に徹底的に解説していきます。
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ワンピースのくまが仲間を飛ばした理由と謎の行動
アニメでくまが仲間を飛ばした理由は何話?
バーソロミュー・くまが麦わらの一味を消し去るという衝撃的なシーンは、アニメでは第405話「消された仲間たち 麦わらの一味最後の日」で描かれています。
原作漫画では、週刊少年ジャンプ掲載時も読者に大きな衝撃を与えた、第513話「救えないっ!!」にあたります。
このエピソードは、シャボンディ諸島を舞台に、天竜人を殴り飛ばしたルフィたちが海軍本部最高戦力である大将・黄猿や、人間兵器パシフィスタに追い詰められるという、まさに絶体絶命の状況下で起こりました。
ルフィたちは必死に抵抗しますが、圧倒的な戦力差の前に次々と倒れていきます。
仲間を一人も守れないという無力感に打ちひしがれるルフィの目の前で、くまは「ニキュニキュの実」の能力を使い、一味のメンバーを一人ずつ、光の泡のようなものに包んで消し去っていきました。
この時点では、くまの行動は敵対行為にしか見えず、多くの視聴者や読者は麦わらの一味が完全に崩壊してしまったと感じたことでしょう。
しかし、この行動こそが、後に明らかになるくまの真意への重要な伏線となっていたのです。
くまがレイリーにだけ言ったこととは?
くまが麦わらの一味を飛ばし始める直前、彼は黄猿と交戦していた“冥王”シルバーズ・レイリーに接近し、耳打ちをしています。
このとき、くまがレイリーに伝えた言葉は「縁あってこの一味をここから逃がしたい」というものでした。
この言葉は、彼の行動が敵対的なものではなく、むしろ一味を救うためのものであることを示唆しています。
耳打ちをされたレイリーは驚いた表情を浮かべ、「お前を信じろと?」と問い返しました。
このやり取りから、くまが何らかの意図を持って一味を助けようとしていること、そしてその計画が非常にリスクの高いものであることがうかがえます。
当時のくまは、政府に従順な王下七武海として知られていました。
その彼が、政府が抹殺対象としている麦わらの一味を逃がすというのですから、レイリーが驚くのも無理はありません。
この「縁」という言葉が、くまが革命軍の幹部であり、ルフィが革命軍総司令官モンキー・D・ドラゴンの息子であることに関係していると、当初は考えられていました。
しかし、物語が進むにつれて、この「縁」にはさらに深い意味が込められていたことが判明していきます。
麦わらの一味が飛ばした先とその意味
くまによって飛ばされた麦わらの一味は、世界各地の島々へと送られました。
一見するとランダムに飛ばされたように見えますが、それぞれの島は、各メンバーが2年間の修行を経て大きく成長するために、くまが意図的に選んだ最適な場所でした。
これは、くまが麦わらの一味一人ひとりの特性や目指すべき道を正確に理解していたことを示しています。
以下に、各メンバーが飛ばされた島と、そこで得たものをまとめました。
メンバー | 飛ばされた島 | そこで得たもの・修行内容 |
モンキー・D・ルフィ | 女ヶ島 アマゾン・リリー | 覇王色・武装色・見聞色の覇気の基礎をレイリーから学ぶ |
ロロノア・ゾロ | クライガナ島 シッケアール王国跡地 | 世界最強の剣士ジュラキュール・ミホークに師事し、剣術と覇気を磨く |
ナミ | 小さな空島 ウェザリア | 天候を科学的に研究する「天候の科学」を学び、航海術と戦闘技術を向上させる |
ウソップ | ボーイン列島 | 危険な食料が豊富な島でサバイバル能力を鍛え、ポップグリーンの種を手に入れる |
サンジ | カマバッカ王国 | オカマ拳法の師範たちとの死闘の末、体力と精神力を鍛え、攻めの料理「バイタルレシピ」を習得する |
トニートニー・チョッパー | トリノ王国 | 進んだ製薬技術を持つ原住民と交流し、医療知識を深め、ランブルボールなしで多くの変形点を制御可能になる |
ニコ・ロビン | 東の海 テキーラウルフ | 革命軍と接触し、リーダーであるドラゴンと再会。世界の真実について知識を深める |
フランキー | バルジモア からくり島 | 天才科学者Dr.ベガパンクの未来兵器開発研究所で、自身の体を改造し、新たな兵器を開発する |
ブルック | ハラヘッターニャ テーナ・ゲーナ王国 | 手長族に捕らわれ見世物にされるが、音楽の力とヨミヨミの実の能力の真髄に目覚める |
このように、くまの行動は麦わらの一味を新世界で戦い抜けるだけの力をつけさせるための、壮大な計画の一部だったのです。
彼はただ逃がしただけでなく、未来への投資として、彼らに成長の機会を与えてくれました。
くまはなぜ改造され人間兵器になったのか
くまが自らの意思を捨て、政府の言いなりである人間兵器「パシフィスタ」になることを受け入れた理由は、彼の人生で最も大切な存在である、娘ジュエリー・ボニーを守るためでした。
この背景には、あまりにも悲しく壮絶な物語が存在します。
くまの恋人であり、ボニーの母親であるジニーは、天竜人に攫われ、無理やり妻にさせられました。
彼女は後に解放されますが、その時には日光に当たると青い宝石のように固まってしまう不治の病「青玉鱗(せいぎょくりん)」に侵されており、幼いボニーを残して命を落としてしまいます。
そして悲劇は続き、娘のボニーも母親と同じ「青玉鱗」を発症してしまいました。
ボニーの命を救うため、くまは治療法を探し求め、天才科学者Dr.ベガパンクにたどり着きます。
ベガパンクは治療を請け負いますが、その莫大な費用を免除する交換条件として、くまの持つ特殊な種族「バッカニア族」の強靭な肉体を使ったクローン兵士の開発を提案しました。
くまは娘を救うためならと、この条件を二つ返事で受け入れます。
しかし、この取引に世界政府最高権力者である五老星の一人、ジェイガルシア・サターン聖が介入します。
サターン聖は、くまが革命軍幹部であることを危険視し、追加条件として以下の3つを突きつけました。
- 王下七武海に加盟すること
- 最終的に自我を完全に消去する改造手術を受けること
- 治療が完了するまでボニーと会わないこと
これらの条件は、くまから人間としての尊厳をすべて奪う非道なものでした。
それでも、くまは愛する娘ボニーの未来のため、すべての条件を涙ながらに受け入れ、自ら人間兵器となる道を選んだのです。
ワンピースのくまが仲間を飛ばした理由の真相
くまの壮絶な過去とバッカニア族の宿命
くまの行動原理を理解するためには、彼の壮絶な過去を知る必要があります。
彼は、かつて世界に対して大罪を犯したとされる希少種族「バッカニア族」の血を引いていました。
この血筋が原因で、くまは生まれた直後に両親と共に天竜人の奴隷にされてしまいます。
奴隷としての生活は過酷を極め、目の前で父親を天竜人に射殺され、母親も病で失いました。
彼は幼少期から、自由と平等を象徴する伝説の戦士「太陽の神ニカ」の存在を父から聞かされ、いつか自分もニカのように人々を解放したいと願うようになります。
その後、ゴッドバレーで天竜人が開催した「人間狩り」という残虐なゲームの標的にされますが、同じく奴隷だったエンポリオ・イワンコフやジニーと共に脱出に成功しました。
故郷のソルベ王国に戻った彼は、しばらく平和な時を過ごしますが、国の悪政に立ち向かった結果、革命家モンキー・D・ドラゴンと出会い、革命軍の幹部となります。
しかし、前述の通り、最愛の女性ジニーを天竜人に奪われ、その忘れ形見であるボニーも難病に侵されるという、度重なる悲劇に見舞われました。
彼の人生は、生まれながらにして背負わされた「バッカニア族」という宿命と、天竜人による理不尽な支配によって、常に苦難と自己犠牲の連続だったのです。
ファンが語る「ワンピースのくまはかわいそう」
『ONE PIECE』の数多くのキャラクターの中でも、バーソロミュー・くまほど「かわいそう」という言葉が似合う人物はいないかもしれません。
多くのファンが彼の境遇に同情し、涙しています。
ファンが彼を「かわいそう」と感じる理由は、彼の人生が徹底して自己犠牲に貫かれている点にあります。
自分の幸せを願うことなく、常に他人のために生きてきました。
幼い頃は奴隷として自由を奪われ、牧師となってからは人々の痛みを能力で引き受け、革命軍としては世界の解放のために戦いました。
そして、最愛の娘ボニーの命を救うため、自らの人格、記憶、そして未来のすべてを政府に差し出したのです。
政府の人間兵器となり、自我を失った後も、天竜人のおもちゃ「無敵奴隷」として扱われ、尊厳を踏みにじられる姿は、多くの読者の胸を痛めました。
これほどまでに他者を愛し、尽くしてきた人物が、なぜここまで報われないのか。
彼の悲劇的な生涯は、『ONE PIECE』が描く世界の歪みや、天竜人の非道さを象徴するものであり、読者に強い印象と深い悲しみを与え続けています。
バーソロミュー・くまの死亡説と現在の状況
物語の最新章である「エッグヘッド編」で、くまは衝撃的な形で再登場を果たします。
自我を失い、カマバッカ王国で保護されていたはずの彼が、突如として動き出し、レッドラインを越えて聖地マリージョア、そして未来島エッグヘッドへと向かいました。
それは、娘であるボニーが五老星サターン聖によって命の危機に瀕していることを、本能で察知したかのような行動でした。
エッグヘッドに到着したくまは、サターン聖に怒りの一撃を放ち、ボニーを守ります。
しかし、長年の酷使とダメージの蓄積により、彼の体は限界に達していました。
ボニーを抱きしめた後、くまは完全に機能停止状態に陥ってしまいます。
この状況から「くまは死亡したのではないか」という説が流れましたが、現時点では明確に死亡したという描写はありません。
彼はあくまで「機能停止」したサイボーグであり、意識や自我が戻るかは不明な状態です。
しかし、彼の行動はバッカニア族の特性である「愛する者を思う強靭な意志」が起こした奇跡とも言われています。
今後、Dr.ベガパンクの科学力やチョッパーの医療技術、あるいは何らかの奇跡によって彼が復活する可能性もゼロではなく、その動向が注目されています。
くまが麦わらの一味を飛ばした3つの理由
これまでの情報を総合すると、バーソロミュー・くまがシャボンディ諸島で麦わらの一味を飛ばした理由は、大きく分けて3つあると結論付けられます。
理由1:海軍の追手から逃がすため
これが最も直接的で、緊急性の高い理由です。
当時、麦わらの一味は海軍大将・黄猿、戦桃丸、そしてパシフィスタ部隊に包囲され、全滅寸前でした。
このままでは確実に捕まるか、殺されてしまう状況から、くまは彼らを安全な場所へ強制的に避難させる必要があったのです。
レイリーに「ここから逃がしたい」と伝えた通り、まずはこの危機的状況を打開することが最優先の目的でした。
理由2:新世界で戦うための修行の時間を与えるため
くまは、麦わらの一味の実力が「新世界」を航海するにはまだ力不足であることを見抜いていました。
彼は、天竜人に拳を向けたルフィの気概を認めつつも、このまま進んでもいずれ大きな壁にぶつかり、夢半ばで終わってしまうことを危惧したのです。
そのため、各メンバーの特性に合わせた最適な修行場所へ飛ばし、再集結までの2年間という成長のための時間を与えました。
これは、彼らを一時的に助けるだけでなく、その未来までをも見据えた、深い配慮に基づく行動だったと言えます。
理由3:ルフィに「太陽の神ニカ」の可能性を見たため
これが、くまの行動の根源にある、最も重要な理由かもしれません。
くまは幼い頃から、奴隷たちを解放する伝説の戦士「太陽の神ニカ」に強い憧れを抱いていました。
そして、天竜人という絶対的な権力に臆することなく立ち向かったルフィの姿に、その「ニカ」の面影、つまり世界を救う「解放の戦士」となる可能性を見たのです。
ルフィが食べた「ゴムゴムの実」の正体が、実は「ヒトヒトの実 幻獣種 モデル:ニカ」であることを、何らかの形で知っていた可能性も指摘されています。
自分の夢をルフィに託し、その未来を守るために、政府に背くという最大のリスクを冒してでも、彼らを助けることを決意したのです。
まとめ:ワンピースのくまが仲間を飛ばした理由と隠された真意
- くまが麦わらの一味を飛ばしたのはアニメ第405話である
- 最大の理由は海軍大将黄猿らの追手から一味を逃がすためであった
- 新世界で戦い抜くための修行の時間を与えるという意図もあった
- 飛ばされた先は各メンバーの成長に最適な場所として選ばれていた
- 天竜人に立ち向かったルフィに「太陽の神ニカ」の可能性を見ていた
- くまは革命軍の幹部であり、ドラゴンの息子であるルフィに縁を感じていた
- 彼の行動の背景にはバッカニア族としての壮絶な過去がある
- 娘ボニーの難病治療のため、自ら政府の人間兵器になる道を選んだ
- その自己犠牲に満ちた生涯から、多くのファンに「かわいそう」と同情されている
- 現在は機能停止状態だが、死亡したわけではなく今後の動向が注目される
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