【終末のワルキューレ】雷電為右衛門の死亡シーンを徹底解説

「終末のワルキューレ」におけるラグナロク第5回戦は、人類代表の雷電為右衛門と神代表シヴァによる壮絶な肉弾戦が繰り広げられました。

この戦いは、多くの読者に感動と衝撃を与え、特にその結末は語り草となっています。

史上最強と謳われた力士、雷電為右衛門はなぜ死亡してしまったのか、その戦いの全貌が気になる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、雷電為右衛門が死亡に至るまでのシヴァとの激闘、使用された技、そして悲しくも美しい最期の瞬間までを、原作の情報を基に徹底的に解説します。

戦いの裏にあった雷電の想いや、彼を支えたヴァルキリーの運命についても詳しく掘り下げていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

終末のワルキューレにおける雷電為右衛門の死亡シーン

神代表シヴァとの激闘

「終末のワルキューレ」における人類と神々の最終闘争、ラグナロクの第5回戦で雷電為右衛門の対戦相手となったのは、神側の代表、印度神話における最強の破壊神シヴァでした。

この戦いは、それまでのラグナロクの戦績が2勝2敗という、どちらも一歩も引けない状況で始まります。

シヴァは4本の腕と変幻自在の舞踊を武器とする、印度1117柱の神々の頂点に君臨する存在です。

一方、雷電は相撲2000年の歴史において史上最強と認められる「無類力士」。

武器を持たず、己の肉体のみを頼りに戦う両者の対決は、ラグナロク屈指の壮絶な殴り合い、純粋なパワーとパワーがぶつかり合う激闘となりました。

序盤から互いのすべてをぶつけ合う展開となり、観客だけでなく天界の神々すらも固唾をのんで見守る、まさに名勝負といえる戦いだったのです。

ヴェルンドで解放された最強の筋肉

雷電為右衛門が神であるシヴァと互角以上に渡り合えた背景には、彼の特異な肉体と、戦乙女（ワルキューレ）三女スルーズとの「神器錬成（ヴェルンド）」がありました。

雷電は生まれながらにして、自身の骨を砕いてしまうほど強大すぎる筋肉を持っていました。

そのため、普段はその力を「百閉（ひゃくへい）」と呼ばれる筋肉の枷（かせ）によって自ら封印していたのです。

つまり、生前の彼は一度も本当の全力で戦うことができませんでした。

しかし、このラグナロクにおいて、スルーズが「超筋外骨締廻（ちょうきんがいこつしめまわし）」という神器に姿を変え、雷電の肉体に装着されたことで、事態は一変します。

この神器は、暴走しがちな雷電の筋肉を完全にコントロールし、彼の意思通りに筋力を身体の特定部位へ超高速で移動させることを可能にしました。

これにより、雷電は生まれて初めて、封印していた100%の力を解放。

神々も驚愕するほどの、規格外のパワーを発揮することができたのです。

シヴァの腕を破壊した雷電の技

神器錬成によって真の力を解放した雷電為右衛門は、戦いの主導権を握り、破壊神シヴァを圧倒する場面を見せつけます。

その象徴的なシーンが、シヴァの4本ある腕を破壊した一連の攻撃です。

雷電はまず、両腕に筋肉を集中させて放つ「乱れ牡丹（みだれぼたん）」という技で、シヴァの左下の一本腕を掴み、握り潰してしまいました。

さらに、雷電が禁じ手としていた「四禁」の一つ、鉄砲（てっぽう）の極致である「八咫烏（やたがらす）」を繰り出します。

これは、全身の筋肉を踏み込みと共に右腕一本に超高速で集約させ、爆発的な威力の掌底を放つ必殺技です。

この一撃は、ガードしていたシヴァの上腕二本をまとめて吹き飛ばし、シヴァの腕は残り一本となってしまいました。

シヴァの腕の状況

攻撃前の腕の数	雷電の技	破壊された腕の数	攻撃後の腕の数
4本	乱れ牡丹	1本	3本
3本	八咫烏	2本	1本

神の腕を赤子の手をひねるかのように破壊していく雷電の姿は、人類側に大きな希望を抱かせ、神々を戦慄させるのに十分なものでした。

この時点で、多くの者が雷電の勝利を確信したことでしょう。

シヴァの最終奥義「輪廻舞踊灰燼」

腕を3本も失い、絶体絶命の窮地に立たされたシヴァでしたが、彼はここで最強の破壊神たる所以を見せつけます。

印度神界1116柱の神々の想いと、かつて拳を交えた友ルドラの夢を背負うシヴァは、自らの心臓を掴んで強制的に心拍数を引き上げるという荒業に打って出ました。

これにより、自身の体温を極限まで上昇させ、体そのものを燃え上がらせる最終奥義「輪廻舞踊灰燼（ターンダヴァ・カルマ）」を発動させます。

この技は、シヴァ自身の生命をも燃やし尽くしかねない、まさに諸刃の剣。

全身から炎を噴き上げるシヴァの姿は、まさしく破壊神そのものであり、闘技場の雰囲気は一変しました。

この状態のシヴァが繰り出す攻撃は、触れるものすべてを燃やし、えぐり取るほどの破壊力を持ちます。

雷電の「八咫烏」によって肉体が限界に達していたのと同じく、シヴァもまた、自らの命を削ることで最後の勝負を挑んだのです。

終末のワルキューレ、雷電為右衛門の死亡に至る結末

最後の技「八咫烏」も破られる

互いに満身創痍となり、命を燃やしてぶつかり合う雷電とシヴァの戦いは、ついに最終局面を迎えます。

雷電は、自身の肉体が崩壊を始めていることを感じながらも、生涯で最高の相撲が取れていることに喜びを感じていました。

彼は最後の力を振り絞り、最強の技である「八咫烏」を再びシヴァに向けて放ちます。

この一撃に、雷電の相撲人生のすべてが込められていました。

しかし、対するシヴァもまた、燃え盛る自身のすべてを込めた一撃で応戦します。

両者の最後の技が激突した結果、シヴァの蹴りが雷電の掌底を打ち破りました。

雷電の渾身の一撃は、破壊神の最終奥義の前に、惜しくも届かなかったのです。

決まり手は大切炎舞（デーヴァローカ）

雷電の「八咫烏」を打ち破ったシヴァの技、それが「大切炎舞（デーヴァローカ）」です。

これは「輪廻舞踊灰燼」の状態で放たれる、燃え盛る回し蹴りでした。

この一撃が雷電の右腕を根元から切断し、勝敗は決定的となります。

試合時間は11分16秒。

すべての力を出し尽くし、立っていることすらままならない雷電は、しかし倒れませんでした。

彼はシヴァに対し、「砂粒ほどの悔いもねぇ」と、全力で戦えたことへの感謝を笑顔で伝えます。

シヴァもまた、好敵手である雷電を称え、最後の一撃として首に回し蹴りを放ちました。

これにより雷電は首を落とされ、絶命します。

しかし、その肉体は最後まで膝をつくことなく、仁王立ちのまま消滅していきました。

史上最強力士の、あまりにも壮絶で誇り高い最期でした。

魂の完全消滅（ニブルヘル）で復活はなし

ラグナロクにおける敗北は、単なる「死」を意味しません。

敗者の魂は「魂の完全消滅（ニブルヘル）」という、輪廻転生すら許されない完全な無に帰す運命を辿ります。

そのため、シヴァに敗れた雷電為右衛門が、今後作中で復活したり、別の形で登場したりする可能性は残念ながらありません。

これは、ラグナロクという戦いの過酷さを示す、非常に重要なルールです。

神に挑み、人類の希望を背負って戦った英雄たちの魂は、敗れれば二度と戻ることはないのです。

雷電の壮絶な生き様と死に様は、だからこそ多くの読者の心に深く刻み込まれています。

神器錬成したスルーズも共に消滅

雷電為右衛門の死は、彼一人だけの終わりではありませんでした。

彼と一心同体の「一蓮托生」の関係にあった、戦乙女（ワルキューレ）三女のスルーズもまた、彼と共に消滅するという悲しい結末を迎えました。

神器錬成（ヴェルンド）は、ワルキューレがその身を武器に変え、闘士と運命を共にする契約です。

闘士が勝利すれば共に生き残りますが、闘士が死亡すればワルキューレもまた、魂ごと消滅してしまうのです。

雷電が最後の瞬間、スルーズを巻き込むまいと神器錬成の解除を促しますが、彼女は「惚れた男と添い遂げる。そう決めてたんでね」と、最後まで雷電と共にいることを選びました。

雷電の敗北が決まった瞬間、彼女は静かに微笑みながら、愛する男と共に光の塵となって消えていきました。

この自己犠牲と愛の物語もまた、第5回戦を名勝負たらしめている大きな要因の一つです。

まとめ：終末のワルキューレにおける雷電為右衛門の死亡の結末