「むっすー」とは何か
「むっすー」とは、漫画・アニメ『葬送のフリーレン』(原作:山田鐘人、作画:アベツカサ/週刊少年サンデー連載)において、キャラクターが不機嫌になった際に頬を膨らませるふくれっ面の表情、およびその際に添えられる擬音語を指すファン用語である。
原作漫画では「むっ」「むすー」「むっすー」などの書き文字として描かれ、アニメ版では声優が実際に「むっすー」と発声する演出が採用されたことで、視聴者の間で一気に認知が広がった。
「シュタルク むっすー」は、この「むっすー」表情をシュタルクが見せる場面、あるいはシュタルクが原因でフェルンが「むっすー」顔になる場面の双方を含む複合的なファンミームとして定着している。
pixivでは「むっすー(フェルン)」タグに284件以上のイラストが投稿されており(2026年2月時点)、シュタルクとフェルンのやり取りを描いたファンアートが多数を占めている。
シュタルクの基本プロフィール
シュタルクは『葬送のフリーレン』の主要キャラクターの一人で、フリーレンの新たな旅の仲間となる人間の戦士である。
アニメ版の声優は小林千晃(幼少期:清都ありさ)が担当している。
名前の由来はドイツ語の「stark」で「強い」を意味する。
出身は中央諸国クレ地方の戦士の村で、父も兄シュトルツ(CV:江口拓也)も戦士という一族に生まれた。
しかし臆病な性格のため父親からは冷遇され、兄だけが唯一の理解者であった。
その後、魔族の襲撃により故郷を滅ぼされ、兄に促されて独り脱出。
身寄りを失ったところを、かつての勇者パーティーの戦士アイゼンに拾われ、弟子として戦い方を叩き込まれた。
勇者ヒンメルの死から29年後に18歳の誕生日を迎えており、旅の仲間であるフェルンとは同い年である。
アニメでの初登場は第1期第5話。
常に背中に大きな斧を背負い、前衛を務める近接戦士として活躍する。
外見上の特徴は、頭頂部だけ黒くなっている赤髪と、前髪に隠れた左目周囲から額にかけての大きな傷痕(師匠アイゼンから受けたもの)である。
やや三白眼気味のつり目だが、情けない表情を頻繁に見せるため威圧感はほとんどなく、作中でも子供に懐かれる場面がある。
シュタルクの性格と「むっすー」が生まれる構造
シュタルクの性格は、一言で表現すれば「臆病だが誠実なヘタレ」である。
格上の敵を前にすると体の震えが止まらず、巨大なキノコを見ただけで「怖い!!」と叫ぶほどのビビリだが、仲間や周囲の人々の期待を裏切れない誠実さを持つ。
旅先では積極的に人助けをして回り、出立の際には見送りの人だかりができるのが恒例となるほどのお人好しでもある。
一方で、育った環境の影響から思考回路が未成熟な部分があり、小学生男子のような言動が飛び出すこともある。
フェルンからは普段の情けなさゆえに辛辣な言葉を浴びせられることが多いが、互いに異性として意識し合っている節もあり、誕生日プレゼントを贈り合ったり、デートに出かけたりするエピソードが描かれている。
この「シュタルクのだらしない言動や失態」→「フェルンのむっすー顔」→「シュタルクのしょんぼり」という一連の流れが、作品における定番のコメディパターンとして確立されている。
アニメ第1期第22話では、むくれたフェルンがシュタルクを「ぽこぽこパンチ」する場面がSNSで大きな反響を呼び、「むっすー&ぽこぽこパンチ」としてセットで語られるようになった。
シュタルク自身も不機嫌になると「むっすー」表情を見せることがあり、フリーレン・フェルン・シュタルクの3人がそろって「しょぼしょぼ」「むっすー」顔になるビジュアルがグッズ展開にも採用されている。
シュタルクの戦闘能力 ― ヘタレと真逆の実力
性格とは裏腹に、シュタルクの戦闘能力は作中でも際立って高い。
師アイゼンが「俺の弟子はとんでもない戦士になる」と評したほどで、攻撃力・耐久力・機動力を高度に兼ね備えた生粋の近接戦士である。
特に突出しているのが耐久力で、ノーガードの胴に全力の戦斧を叩き込まれてもほんの少し食い込むだけで重傷にならない、体を貫通されて腹に穴が開いたまま大技を放つ、ドラゴンに頭から噛みつかれても無事、といった人間離れした防御力を見せる。
回復力も異常に高く、瀕死の重傷から数日で鍛錬を再開する場面がある。
戦闘パターンとしては、戦闘前は尻込みして動きが悪いが、一度覚悟が決まると竜をも単騎で撃破する戦闘力を発揮する。
敵の攻撃を正面から受け止めて耐え、その隙に強力な一撃を叩き込むのが基本戦法である。
なお、師匠アイゼンがシュタルクと喧嘩別れした本当の理由は、弟子が無自覚に発するオーラに恐怖を覚え、反射的に殴ってしまったためであった。
シュタルク本人は比較対象が常に師匠アイゼンであるため、自分の強さや頑丈さに自覚がないという設定も、ファンの間で愛されるポイントとなっている。
アニメ第2期(2026年1月〜)における「シュタルクいじり」
2026年1月16日より日本テレビ系「FRIDAY ANIME NIGHT」枠で放送が開始されたアニメ第2期では、制作陣によるアニメオリジナル演出として「シュタルクいじり」が随所に盛り込まれ、大きな話題を集めている。
第2期第1話(通算29話)「じゃあ行こうか」では、原作では何気ない1コマだったシュタルクの魚釣りシーンが、苦戦の末に釣り上げた「しょぼい魚」にフェルンが冷たい視線を送るという構成にアレンジされ、開幕から視聴者の笑いを誘った。
また、封魔鉱の洞窟で転落した際、原作ではフリーレンが立ったまま状況説明をしていた場面が、アニメではシュタルクの上にフリーレンとフェルンが座ったまま長々と解説を続ける演出に変更され、「早くどいて……」と懇願するシュタルクの受難ぶりが強調された。
一方で、シュタルクが封魔鉱に全力で斧を振り下ろして傷一つつかないシーンをアニメオリジナルで追加するなど、実力を視覚的に示す演出も施されており、「いじられキャラ」と「頼れる戦士」の両面が丁寧に描かれていると一般的に高く評価されている。
2026年2月時点で第2期は第5話(通算33話)まで放送が進み、2月27日からは新章「神技のレヴォルテ編」に突入することが発表されている。
関連グッズ展開
「むっすー」人気を反映して、多数の関連グッズが展開されている。
フリューの「ぬーどるストッパーフィギュア(ぬースト)」シリーズからは、フリーレン・フェルン・シュタルクの3体が2026年8月より順次展開予定で、3人とも「しょぼしょぼ&むっすー顔」で造形されている。
シュタルクは三つ編み姿にされた姿で立体化されており、「なぜコレを立体化」と話題を呼んだ。
アパレル関連では、コスパ社から「フェルン フェイス Tシャツ」(むっすー顔をプリント)、「シュタルク Tシャツ」(投げキッスの一人かっこいいポーズ)などが発売されている。
キャラアニでもフリーレン・フェルン・シュタルクをそれぞれモチーフにしたTシャツ3種が展開された。
このほか、つまんでつなげてますこっと、ちょこのせフィギュア、まちぼうけシリーズのガチャガチャなど、シュタルクとフェルンのペアグッズが継続的にリリースされている。
ファンコミュニティでの受容
pixivにおけるシュタルク関連イラストの総閲覧数は8,100万回を超えており(2026年2月時点)、作品全体の中でも高い人気を誇る。
シュタルクとフェルンのカップリングは「シュタフェル」タグで多くのファンアートや二次創作が投稿されている。
公式人気投票ではシュタルクは第7位にランクインしている(1位ヒンメル、3位フェルン、5位フリーレン)。
フリーレン・フェルンに比べると順位は下だが、男性キャラクターとしてはヒンメルに次ぐ支持を集めている。
SNS上では「むっすー」がフェルンの代名詞的表現として定着する一方、シュタルクがその「むっすー」を引き出す役割を担うことから、「シュタルク むっすー」はこの二人のコミカルな関係性全体を象徴するキーワードとして機能している。
アニメ第2期の放送に伴い、アニメオリジナルの「シュタルクいじり」演出が追加されるたびにSNSでトレンド入りする状況が続いている。
まとめ
- 「シュタルク むっすー」は、『葬送のフリーレン』におけるシュタルクとフェルンのコミカルなやり取り(シュタルクの失態→フェルンのむっすー顔)を象徴するファンミームである
- シュタルクは臆病でヘタレな性格だが、竜を単騎撃破する戦闘力と人間離れした耐久力を持つ戦士で、「やる時はやる男」として愛されている
- 原作漫画の擬音表現がアニメで音声化されたことで「むっすー」が広く浸透し、ファンアート・グッズ展開・SNSミームとして定着した
- 2026年1月放送開始のアニメ第2期では、制作陣によるアニメオリジナルの「シュタルクいじり」演出が好評を博しており、作品人気をさらに牽引している
- ぬーどるストッパーフィギュア(2026年8月展開予定)をはじめ、むっすー顔をモチーフにしたグッズが多数リリースされ、商業的にも高い訴求力を持つコンテンツとなっている
